暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第18話 『今日という日この時だけは』
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……」
「父さんはそれでも構わんのだがね、ローラがはやくティアに――」
「式典が終わった後、開口一番に言ったのはあなたでしょう?」


 割り込んでローラも画面に映る。


「親バカだねぇ」
「思っても子どもが言うな。お前にゃ分からん」


 よいしょっとティーダはティアナを抱き上げる。


「分かってるつもりだよ、妹バカさ僕も」
「パパ〜、ママ〜」


 それ以上は言った自分が恥ずかしいのか、すぐに妹に電話を替わる。


「あしたのあさにかえってくるって、ほんとう?」
「本当さ、帰ったらすぐに抱っこしてあげるからなぁ」
「あなた、ヒゲを剃ってからにしてね?」


 それがおもちゃになっていいんじゃないか。と、シルフィオはこれから伸びる中途半端のヒゲに期待する。


「どんなひこーきなの?」
「しっぽにちょうちょがいる飛行機よ」
「ちょうちょ? わかった!」
「クロウエアー223型だな」
「くろうえあー223がた。はーい!」


 ローラが写真をみせ、シルフィオがさらに付け加えると、ティアナはそっくり覚えてみせた。


「ローラどうしようか。ティアも独り立ちが早そうだ」
「大丈夫よ。このくらいは何でも覚えるものだから」


 夫婦は僅かに動揺しながらも、ティアナの自分たちに対する『甘え』を期待した。






△▽△▽△▽△▽△▽






 ティーダが新人の中で才覚を発揮していても、首都航空隊という集団には入ることはまだできない。
 だから次の日の休日は普通に目が覚めた。
 とはいっても、(まぶた)をあけると妹が自分の上で馬乗りになっていて、起こされたという形に近かったが。


「はやく〜、パパとママむかえにいこうよ〜」


 ゆさゆさと揺らされる中、「ティアがそうやって乗っていたら起きられないよ」と彼女に言い聞かせ、もぞりとベッドから這い出た。
 ランスター家は2階に子どもたちの寝室を置く間取(まど)りで、妹の部屋は既に用意されているものの、入学式当日に両親に贈られ、まだ内装は新築のようであった。


「じゃあ、お兄ちゃんは湯を沸かすから、新聞を取ってきてくれないかな?」
「はーい」


 階段を下りてから朝刊を取ってくることを任せると、朝であるにもかかわらず元気に返事をして、とんとん軽快に歩いていく。


(さて、と)


 彼は紅茶を飲むために、水を火にかけ、ソファに座り込みテレビをつけ、


「…………」


 一瞬、テレビの中のアナウンサーが何を言っているのか分からなかった。
 わかったのはそのアナウンサーの背後にはいくらかの文字列をとある映像が見えるばかりで、視界
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