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魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第18話 『今日という日この時だけは』
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ることで差をなくしリードして、兄の手を引っ張っていった。
△▽△▽△▽△▽△▽
最後のブレーキを感じた後、ベルト解除許可がおりると、がちゃりとベルトをはずして、夫婦はすこし顎を上げて息を吐いた。
「毎回思うが、離陸と着陸に感じる重力はどうも好きになれん」
「ものは考えようですよ。好きなときもあるでしょう?」
「好きなとき?」
「ええ。この空港ではこの重力を感じなければ、あのコたちに会えないんですから」
「なるほど。ものは考えようだな」
相手のキャリーバッグを代わりに持ちながら、飛行機を降り、コンコースを歩く。
ウィンドウの向こうでは飛行機専門のメカニックたちが点検を始め同時に燃料を補給していた。
1週間ぶりにミッドチルダへ戻ってきた夫婦は、おそらく出口で待っているであろう2人の子どもたちに会えるという未来に胸が高鳴ってくるのを感じ、だんだんと足の運びが速くなる。
離れている間、毎晩連絡を取っていても、現実に会えるとなると嬉しくてたまらないものだ。もちろん、自分たちの職業が子どもたちに会えない原因になっているので、申し訳ない気持ちもあるが、自分たちの息子が背中を押してくたため、迷うことなく今の仕事を続ける。
彼は自慢の息子だ。そして、もう1人の自分たちの愛の対象である娘もまた自慢である。
「あ、パパとママだー」
夫婦の予測は正しく、出口を抜けた途端に、こちらに向かって走ってくる女の子が見えた。
「こーらっ、そんなに走ると転んじゃうぞ?」
その女の子の後ろでは、半ば苦笑いで歩いてくる息子が見えた。
女の子は母親に抱きつくというよりも、体当たりに近い動きで
抱擁
(
ほうよう
)
をねだる。
「ティア、お兄ちゃんとは仲良くしてた?」
「うん!」
「ティーダ、私たちの娘を泣かせたりはしなかったろうね?」
「
寧
(
むし
)
ろ、父さんたちがその原因をつくる元になり
得
(
う
)
るんだから、自覚して欲しいね」
足元で女性と女の子が抱き合う中、男性2人はぎゅっと強く握手を交わし、『泣かせてなんていない』と無言で答えた。
今日は久しぶりにランスター家が4人揃った。
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第18話 『今日という日この時だけは』
シルフィオ・ランスターとローラ・ランスターは2人とも自分の目で見ない限りは何事も信じない人間であった。
夫であるシルフィオと妻であるローラは異なる職業であるものの、同じ分野の仕事に就いており、シルフィオは
室外装飾
(
エクステリア
)
を、ローラは
室内装飾
(
インテリア
)
といった建築分野でそれ
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