暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第17話 『言えばいいのに』
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」
気付けばぴとりと自分の左手を相手の右頬につけていた。
自分でも何をやっているんだろうと手を引っ込めて、ぶんぶんと
頭
(
かぶり
)
を振る。
「す、すいませんでした」
「特に
エリオ
(
・・・
)
さんは謝られることをしていないと思うけど?」
コタロウは首を傾げ、頭を下げるエリオは、そこでもうひとつ何かに気付いた。
(……あれ?)
はたりと顔を上げた先には依然としてコタロウは首を傾げている。
(えと、今……)
「コタロウさん?」
「ん。なんだい、エリオさん?」
首を戻して反応するコタロウとは逆に、エリオが今度は首をかしげる。
この数分過ぎにキャロがエリオやコタロウと一緒に入るために駆け込んできた。
△▽△▽△▽△▽△▽
「…………」
「そんな気になるんやったら、行けばええんちゃう?」
「いや、それは……」
キャロも向こうに行ってしまったことにフェイトはちょっぴり
寂
(
さみ
)
しさを覚えていた。彼女ははやてのもっともな答えに、肩以上に湯船に浸かってぷくぷくと音を立てる。
「フェイトちゃんって、かわいたがりだよね〜」
「そう、かな」
「自覚がないんじゃ、決定的ね」
「あ、う」
さらにすずかとアリサに
揶揄
(
からか
)
われて、言葉を返せない。
しかし、それはエリオとキャロを保護した本人にとっては当たり前で、一緒にいたいのに離れていく2人の成長にどこかしら否定的であった。もっと甘えてもいいのにとフェイトは思う。
「よし、リイン。次はこっちだ」
「はいです〜」
その
最中
(
さなか
)
、ヴィータとリインはなるべく多くの風呂に入るということに興じていた。
ヴィータ本人は入る前は「楽しまない」と隊長陣である風格を出していたが、湯船の温度とは別に、その熱はいくらか下がったようだ。憎めない妹に付き合っている姉というようにも見える。
彼女の口調はトゲのある厳しいものであり、彼女を良く知らない人たちは話しをかけづらい人物となるが、彼女を良く知っている人たちは、誰かを叱っても決してその人の愚痴を叩かず、自分たちが気付かないところに気付き、感心することが多々あるため、彼女は本音で向き合えるよき友人でよき上司であった。
その彼女は今、エリオやキャロが消えていったドアを指差している。
「ヴィータ、そっちは混浴だぞ」
「別にタオルしっかり巻いていけば問題ないだろ」
自分が大人であることも、自分の体格体型も自覚しているため、頑丈に防備しておけば――タオルが
肌蹴
(
はだけ
)
ない方法を自ら考案している――さほど視線を浴びないだろうと考えていた。
「じゃあ、つ
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