暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第16話 『オウム返し』
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コタロウが作り出した周りの空気はある種特殊なものであるが、数人は最近体験したばかりで、その中の1人は雰囲気ではなく、テーブルの状況に気がついた。
「もう飲み物がありませんね」
キャロは見渡すと、テーブルのところどころにおいてあるボトルタイプのジュースがなくなりかけている。
「どちらにありますか? 私が取ってきます」
少女の発言に全員を取り巻く空気がそろそろと足元を通って雲散していく。
「あ、あー、ジュースね。まだ5、6本ボトルがあるわよ」
「湖の水で冷やしてあるの」
アリサやすずかもまた同様で、彼から視線を湖畔へ移す。
そこでやっとほとんどの人が思考を切り替え、ティアナとスバルも動く。
「じゃあ、私たちが――」
「エリオ、キャロ、心配だから私たちもいくよ」
『はい!』
エリオとキャロはほぼ同時に席を立ち、湖畔へ向かい、テーブルからこちらの声が聞こえなくなったところで、
「……ふぅ。びっくりした」
「さすがに私もびっくりしたわ」
「コタロウさんって不思議な方ですよね」
口の中にまだ違和感が残っているスバルがふぅと悟られないように小さく息を吐くと、ティアナとエリオも頷き、
「そうですか?」
しかし、キャロだけはそうでもないと小首を傾げる。
「キャロは驚かなかった?」
「え、あ。料理を食べるコタロウさんには驚きましたけど、コタロウさんなら普通かなって」
「ん、まぁ、考えてみるとネコさんはいつもっていうか、時々っていうか、平然と私たちのこと驚かすよねぇ」
スバルの言葉にキャロはこくんと頷く。
「……でも、いやじゃないんです」
「確かに」
今日、こちらへ向かうヘリの中で、良い意味で気にしないよう全員のコタロウに対する接し方を考え直したが、誰もが依然として彼という存在をうまく捉え、例えることができずにいた。
なぜなら、彼の行動自体には不可解な点が見当たらないのだ。
初出動前、自分たちのデバイスが故障寸前で、依頼されたときにはきちんと修理した。
ヴィータが『新デバイスの説明しっかり聞いとけよォ』と言えば、しっかりとよく聞いていた。
ヘリで移動してからの列車への飛び降り前もヴァイスが『何でもいいんすよ、一言
応援
(
エール
)
を!』といえば、本当になんでもない応援をした。
そして、ついさっきの『まずいものを食べる姿勢』も、料理をした人に対し気を使うわけでもなく正直に味の感想を述べ、その上で食し、食べ終わった後はきちんと『ごちそうさまでした』と言った。
彼が地球の日本へ外出していることエイミィやアリサたちと偶然会い、自分たちに会ったという
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