暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第14話 『かぎしっぽ』
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出来た。
「キィ君ってさぁ――」
その時、すずかの携帯電話が振動し、通話する。
「あ、うん。終わったんだ、分かった、すぐ行くね」
「はやてから?」
「うん。終わったんだって」
そう。とだけ言うと2人は立ち上がった。
「キィ」
「はい」
「アンタ、アドレスは?」
「アドレス?」
「携帯よ、携帯電話」
「電話、ですか? 先程の月村さんのようなものでしたら、持ち合わせておりません」
「持ってないの? じゃあ、パソコンのアドレスは」
「メールアドレスということでしょうか? でしたらあります」
キィが教えるのかと思ったがそのような行動はせず、ぽけりとアリサを見上げるので、我慢がいかず、
「キィ、紙とペン。早く、急いでるんだから」
「はぁ」
ごそりと胸ポケットからメモ帳とペンを取り出すと奪うようにアリサは掴み、さらさらとメモ帳の最後のページにアドレスを書いていく。
「あ、アリサちゃん、私も」
その後、すずかもその下に記載する。
「いい? 絶対連絡するのよ」
「うん、絶対ね」
「はぁ」
彼が首を傾げるのを気にもしないで、早足に屋上から出て行った。
「なんの連絡を?」
ひとまず、飲み物を飲んでから次の行動に移そうと、キィはカウンターに向かった。
△▽△▽△▽△▽△▽
ティアナとスバルはなのはの両親が喫茶店を営んでいることに驚いたが、その母親を見てさらに驚いた。
[お母さん若っ!」
[本当だ]
彼女たちが唖然とするなか、なのはとリインは久しぶりの再会に声を弾ませてている。
店内では不快にならない程度にラジオが流れる中――週に数回夕方にラジオを流し、それ以外はクラシカルなレコードを流す――奥から若い男性と女性が出てきた。
「お父さん、お姉ちゃん!」
お父さんも大変若く見える。
なのはは自分の後ろでどういう態度を取って良いか分からないでいる新人たちに気付き、
「この子たち、私の生徒」
新人たちに挨拶する機会を与える。
「こんちわ。いらっしゃい」
「あ、はい!」
「こんにちわ」
その後、なのははここに来る前に電話で話した内容に心配そうな顔をして、
「でも、本当に大丈夫なの?」
「うん。予約分は用意してるし、ピークは過ぎたからなんとか大丈夫なんだけどね」
「明日、朝一で来てもらう予定さ」
そうなんだぁ。と依然として表情は変わらずにいた。
「ごめんね、なのは。おみやげ用意できなくて、今日はちょっと――」
「ううん。気にし
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