暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第14話 『かぎしっぽ』
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無く断られたことに疑問を感じたのは自覚があった。


「なによ、誰かと待ち合わせ?」
「いえ、違います」
「だったら別にいいじゃない。2、30分くらい私たちに時間を割いても、帰ることは充分にできるはずよ?」

(アリサちゃんも、興味があるんだ。この人に)


 男性としての興味ではなく、人として彼に興味をもったのは自分だけではないらしいとすずかは思い、


「ダメ、かな?」


 軽く押しを強くしてみる。女性に対しこの言葉を使ったことは何度かあるが、男性に対しては使ったことがなく、それに気付くのは後のことである。


「ダメです」
「…………」


 そして、無表情ににべもなく断られたのは男女ともに初めてであった。


「アンタねぇ。これでも学内じゃあ、結構人気のある2人で通ってるのよ?」


 久しぶりに気の強さが出てしまい、さらに自慢したくも無い言葉を考えなしに吐いてしまった。
 すると彼はゆっくりと首を傾げ、


「お茶を飲むことと、貴女がたの人気に何の関連性が?」


 ことさら不思議がる寝ぼけ目の彼に片眉がつりあがったのは、アリサだけではなかった。






△▽△▽△▽△▽△▽






「で、何で私たちは屋上の夕方に差し掛かるパラソルの下でオレンジジュースなんて飲んでるのかしら、すずか?」
「え、えーと」


 それはお互いにムキになってしまったからとは言わない約束にしていた。
 一方、視線を移した向こうのほうでは


『たすけてー、ミラクルガオンー!!』


 屋上で開催されている本日数回目の約30分ほどのヒーローショーが行われたいた。
 ミラクルガオン、正式名称『嬰獅石(えいしせき)ミラクルガオン』は今年2月から放送されているテレビ番組で、詳細は省かざるを得ないが、正義の味方シリーズの1つである。世界征服を(たくら)む悪の軍団から人々を守るといったごく単純なものだ。
 現在、彼女たちの位置からはキィの背中しか見えないが、右手を当てて子どもたちと同様に声を上げているのは後姿からでも把握できた。


「私たちの誘いを断ったのもあれが理由だと」


 もうジュースの残りも少ないことはミラクルガオンが『ガオンクロー』で敵をやっつけたことを意味していた。


「でも、じ、時間は潰せたんじゃないかなぁ」


 確かに、まだはやてからの連絡はきていない。


『…………』


 ああいうものに熱を持つ人種がいるのは知っていたが、あの場に居ないのを見ると、彼はまた別の人種のようであり、無駄に時間を潰した可能性を否定できないでいた。


『はぁ』


 ため息が肯定をしているみ
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