暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第14話 『かぎしっぽ』
[2/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
、知らない人から投げられるのは初めてかもしれない)


 と、出向先に時々見られる、不条理な叱り方――本人は自覚なし――をする人間がいること知っていたため、そのようなことを考えていた。






魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第14話 『かぎしっぽ』






 アリサ・バニングスと月村すずかが大学に進学したとき、高校のときからささやかれていた人気はさらに高まり、広がりをみせた。
 大学に在学する学生たちは彼女たち2人のことをお金持ちである親の七光りのお嬢様程度にしか知らないでいたが、入学して1月もたたないうちに、2人はそのような人物ではなく、上級生顔負けの知性を持ち、しっかりとした意志、思考を持ち合わせていることを知った。
 もし、そのような人物が1人であれば、多くの場合一匹狼になってしまいがちであるが、彼女たちは2人で、かつ互いが親友であることは誰の目にも明らかであり、持ち合わせの社交性から、男女関係無く人気が高かった。
 アリサは小学生の頃の気が強い性格は幾分か落ち着きを見せてはいるが、真っ直ぐなところは変わること無く、彼女の瞳は常に自信と英気に満ち溢れ、容姿端麗さも相まって、異性からの告白が後を絶たなかった。
 今日も午前中に一人の男性から告白を受け、断ってきたことは余談である。
 対してすずかは小学生の頃の物静かで温厚な性格はそのままに、大和撫子という雰囲気にふさわしい女性に成長していた。彼女もアリサに負けない容姿をもち、同様に異性からの告白が後を絶たないが、見た目からアリサとは違い、食い下がって強引に付き合おうとする男性も多い。しかし、そのときは高校生のときから習い始めた護身術を駆使して、やんわりとあしらっっていた。
 昨日の夜、車に乗る前に数人の男性に言い寄られたが、何事も無く「ただいま」と、家のベルを鳴らしたのは余談である。


「――つまり、私の風体(ふうてい)が周りにそぐわず、南さんに対し危害を加えるかもしれない怪しい人物と思ったわけですか?」
「そうよ」
「えと、はい」


 2人は今、とあるデパートの2階で『キィ』という男性と向き合っていた。


「ふむ」


 彼は少年にマシュマロの次に飴をあげた後、立ち上がって少し考えてこちらに視線を向ける。


「偏見です」
「そうね。で、アンタはこの子が迷子かどうか確かめていたわけ?」
「はい」


 こくりとキィは頷く。


「えと、迷子だと思いますよ?」


 迷子センターって何階だっけ? と、幾分威嚇を抑えたアリサはエレベータの各階紹介をみて確かめに行く。


「それは聞いてみないと分かりません」


 彼はしゃがみこみ、


[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ