暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第13話 『バンソウコウとキィ』
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簡素な経緯に彼女も頷くと、


「あ、シャマルありがとです〜!」


 その話の向こう側では、リインとシャマルのやり取りが聞こえてきた。


「リインさん、その服って?」


 キャロがシャマルの持っているものに目をやると、自分にも少し小さく見える服がそこにあった。


「はやてちゃんの小さい頃のおさがりです」
「あ、いえ、そうではなく……」
「なんか、普通の人のサイズだなと」


 エリオとキャロがどうもその服が何であるのかの理由がわからない顔をしていると、リインは、あぁと気付く。


「フォワードの皆にはみせたこと無かったですね?」


 人差し指を口に当てにっこり笑うと、


「システムスイッチ・アウトフレーム・フルサイズ!」


 そう唱えると、彼女の全身が光り、全員の目の前に1人の少女が現れた。


『おォ!』


 新人たちは大きく目を見開いて驚く。


「っと。一応これくらいのサイズにもなれるですよ?」
「……でかっ」
「いや、それでもちっちゃいけど」
「普通の女の子のサイズですね」
「向こうの世界にはリインサイズの人間も、ふわふわ飛んでる人間もいねェからな」


 ミッドにもそのような人間はいないと思います。とティアナは苦笑いしながらヴィータにつっこみを入れ、スバルもそれに同意する。


「だいたい、エリオやキャロと同じくらいですかね?」
「ですね」
「リインさん可愛いです」


 このような場に少年少女3人が談笑しているのはすこし異様だと思いながらも、ふとスバルはもう1つ思うところがあった。


「……リイン曹長。そのサイズでいたほうが便利じゃないんですか?」
「こっちの姿は燃費と魔力効率があんまり良くないんですよ。コンパクトサイズで飛んでるほうが楽チンなんです」


 なるほど確かに。とリインの説明を聞いて頷いた。


「そうすると、コレはしばらくお別れですねぇ」


 彼女は移動寝室から何かを取り出し、しょうがないという顔をしている。


「コレってなんですか?」
「これですよ〜」


 スバルはリインからそれを受け取り、ティアナはスバルの手のひらから(つま)み上げた。
 ヴィータも気になってか彼女から1つ貰う。


「コタロウさんが作ってくれた食器です〜」
『……へ?』
「……は?」


 よくできてるでしょう? と、少女は胸を張る。
 スバルの手にはナイフとフォーク、ティアナの手にはスプーン、ヴィータの手には箸があった。
 始めはおもちゃかと思ったが、そんなことはない。しっかりと花と(つる)の装飾が施されているのだ。


「しかもこれ見てください」
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