暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第12話 『言い忘れ』
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量とは段違いだ。特に俺が入局3年目くらいまではそういった機器のインフラは後回しされ、工機課に集約させてなんとかやってたからな。まぁ、昔は5人じゃなかったが」
『…………』
他の3人は言葉を出すことができなかった。
「だから、そのときは“困ったときは工機課の
機械士
(
マシナリー
)
へ”なんて言ったもんだ」
今はこの言葉なんて、俺より上の人間しか知らんだろうなぁ。そもそも機械士なんて工機課にしかいねぇのに。と感慨深く息を漏らす。
「な、なんとなく、わかりました。機械士の凄さが。でも、そんな凄い課ならどうして私たちが知らないんですやろか?」
「そりゃ、おめェらが若いからだろ。あいつらは基本末端だし、メカニックの下に付いて、目立たず、細々と忠実に動くからな。ましてや魔導師なんて、入局入隊してから退役するまで会うこともないだろう。まぁ、お前等の知らないところで、お前等がやらない仕事をやってる『縁の下の力持ち』の代表だな」
「はぁ」
「しかし、その修理の速さと記憶力はちょいと異常だな。それは個人的なものだろう。それに感情表現もだ」
また、一口ご飯を運び飲み込んだ後、
「あいつらは修理する過程で使う人間のこともよく観察するからな。人間を嫌いになることなんて皆無だ」
(というと、あの丁寧口調も性格か。基本、あの速さや記憶力は個人に能力ということやねぇ)
はやては指をあごにおいて何度か頷く。
「どうだ、機械士についてすこしは詳しくなったか?」
「あ、はい。大変参考になりました」
ゲンヤに会う前とは随分と機械士について知ることができて、はやて、リインは満足そうだ。
いざ、2人は食事を再開しようとしたときに、連絡が入る。
「――うん、うん。了解や。すぐ戻るから、対策会議しよ。ちょうど捜査の
助け
(
て
)
も借りられたところやから――」
(機械士についても……コタロウさんについてはまだ不明なところがあるけど)
「うん。そんなら、また後で」
そう言って通信をきる。
「なにか、進展ですか?」
「うーん。事件の犯人の手がかりがちょっとな」
一度、機械士については頭の片隅に追いやり、頭を切り替える。
「というわけで、すみませんナカジマ三佐。私はこれで失礼させていただきます」
「おォ」
はやては会計をしようと伝票に手を伸ばしたが、ゲンヤがそれを制して先にとり、
「そ、そんな――」
「さっさと行ってやんな。部下が待ってるんだろう?」
立ち上がっているはやてに挑戦的な上目遣いを向ける。
「……はい。ギンガはまた、私かフェイトちゃんから連絡するな?」
「はい。お待ちして
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