暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第10話 『お好きなほう』 Dパート
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分のココロがあったかくなり、感情が強くなるのを彼女は感じていた。
彼女の感情に代返するかのように、
目尻
(
めじり
)
から『涙』が
溢
(
あふ
)
れ、
「エリオくーーーーん!」
これもまた代返するかのように、気づけば大きく相手を呼ぶ『声』を出し、彼を追うように小さく屈み込み、重心を前に倒しながら、思い切り跳躍していた。
「ライトニング
4
(
フォー
)
、飛び降り!? ちょ、あの2人、あんな高々度でのリカバリーなんて!」
オペレータたちのやり取りや、
「発生源から離れれば、AMFも弱くなる……」
なのはの言葉は、たとえ聞こえていても、いなくても、感情の溢れ出した彼女には聞こえるはずも無かった。
――『キャロの魔法は皆を護ってあげられる、優しくて強い力なんだから、ね?』
(なのはさんは言ってくれた。私の力は『皆を護る優しくて強い力』だって)
なのはの『過去』の言葉が彼女に聞こえ、自分の力の別の可能性に眼を開く。
――『キャロは何処へ行って、何をしたい?』
(私は、私のやりたいことは……)
フェイトの『過去』の言葉が
繰り返
(
リフレイン
)
され、『意思』が生まれる。
――『一緒に降りようか』
(ヘリから降りるとき、手を握ってくれたエリオくんを……)
なのはが包み込んでくれた頬のぬくもりと、彼がヘリから降りるときに握ってくれた手のぬくもりが同じであったことを思い出す。
(
護
(
まも
)
りたい)
彼女の瞳に『意志』が
宿
(
やど
)
る。
(優しい人を。私に
微笑み
(
わらい
)
かけてくれた人たちを。自分の力で、私の力で――)
「護りたい!」
キャロは共に降下しているエリオの手を握り、
(やっぱり、あたたかい)
と、感じながら彼を引き寄せ、優しく抱きかかえた。
――『キャロは何処へ行って、何をしたい?』
――『お好きなほうを選べばよいのでは?』
(私のしたいこと、選ぶんだ! 私は『頑張って』、私に『微笑みかけてくれた人』を護るんだ!)
その思考、感情に呼応して、キャロのデバイス・ケリュケイオンが
燦然
(
さんぜん
)
と輝きはじめ、自由落下していた降下速度を緩めた。
彼女は自分の特長とも言うべき
薄紅紫色
(
うすこうししょく
)
の魔力光に包み込まれており、その中に追ってきたフリードが声をなげる。
「フリード、不自由な思いさせててごめん。私、ちゃんと制御するから……」
彼女に抱かれているエリオはゆっくりと意識を取り戻し、ふと顔を上げると、そこにはヘリから飛び降りた時のかよわい彼女はおらず、
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