暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第9話 『お好きなほう』 Cパート
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機に合図を送ると、周りが球体上に光り輝いてセットアップし、空へ風を切りながら駆け抜けていった。
一方なのはも、思うところありでヘリの操縦室に向かい、
「ヴァイス君、私も出るよ。フェイト隊長と2人で空を抑える」
「ウス。なのはさん、お願いします」
ヴァイスがハッチを開くと、彼女はそちらへ歩いていく。
「じゃあ、ちょっと出てくるけど。皆も『頑張って』、ズバッとやっつけちゃおう!」
『はい!』
「はい」
キャロは初めての出撃からくる緊張なのか、或いは自分の制御できない力が『災い』と『争い』を生むということ、『危うさ』と『怖さ』を秘めている可能性とに
慄
(
おのの
)
いているせいなのか分からないが、びくりと震え、遅れて返事をする。
「キャロ」
するとなのはは彼女に近づいて、
「大丈夫、そんなに緊張しなくても――」
両頬を両手で包み込み、
「離れてても、通信で繋がってる。
孤独
(
ひとり
)
じゃないから、ピンチの時は助け合えるし――」
彼女の緊張を取り除き、
「キャロの魔法は皆を護ってあげられる、優しくて強い力なんだから、ね?」
小首を傾げながら、慄きを解いた後、ハッチから飛び降りて愛機に合図を送ると、周りが球体状に光り輝いてセットアップし、空へ風を味方に空気を撫でながら滑っていった。
キャロの頬に温もりを残して。
「スターズ
1
(
ワン
)
、ライトニング
1
(
ワン
)
、
接触を確認
(
エンゲージ
)
」
フェイトはシャリオの通信と相手の魔力でお互いが近いことを確認する。
「こちらの空域は2人で抑える。新人たちのフォローお願い」
「了解」
通信はグリフィスに届き、すぐにヴァイスに伝える。
[同じ空は久しぶりだね、フェイトちゃん]
[うん。なのは]
彼女たちは合流すると、まもなく自分たちの視界に航空型ガジェットが入る。
先に動いたのはなのはだ。
彼女は背後から来るガジェットに旋回して逆に背後につくが、正面からもう数機ガジェットが彼女の正面にあらわれる。
ガジェットは目標を定め、攻撃を放つ。
(
囮
(
おとり
)
と攻撃。模範的な動き、だね)
なのはは正面から来る攻撃を引くことなく避ける。互いが交差する速度は単純に互いの速度を加算したものになるため、彼女の横を通り過ぎていく弾速はかなりのものであるが、彼女はそれを避けることをそれほど自分の障害になるとは思っていないようである。
弾幕を避けながらレイジングハートを構え、
切先
(
きっさき
)
に魔力を込めると口径のある
攻城砲
(
こうじょうほう
)
の様な砲撃を放ち、自分に背を向けているガジェットを撃ち落
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