暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第8話 『お好きなほう』 Bパート
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り、小さく頭を振って自分の中の『しんみり』を追い出し、話題を変えることにした。


「聖王教会騎士団の魔導騎士で管理局本局の理事官、カリム・グラシアさん、だっけ? 私はお会いしたことないんだけど……」
「ん、あ、あー、そやったねぇ。私が教会騎士団に派遣で呼ばれたのが切欠だったんよ」


 リインが生まれたばっかのはずやから、8年くらい前やね。と彼女も現実に帰ってきた。


「カリムと私は信じてるものも、立場も、やるべきことも全然ちゃうんやけど、今回は2人の目的が一致したから。そもそも、六課の立ち上げ、実質的な部分をやってくれたんはほとんどカリムなんよ?」


 フェイトは相槌を打つ。


「おかげで私は人材集めに集中できた」


 さもカリムのことを自分であるかのようにはやては胸を張って自慢する。


「信頼できる上司。って感じ?」
「んー。お姉ちゃんって感じやね。仕事や能力はすごいんやけど、あんまり上司って感じはせぇへんのよ」


 それを聞いてフェイトははやての表現から、『本当にそんな人なんだろうな』と思いながらふふっと笑った。


「まぁ、レリック事件が一段落したらちゃんと紹介するよ」


 きっと気が合うと思うよ、フェイトちゃんもなのはちゃんも。とはやても笑顔で返すと、


「うん、楽しみしてる」


 そう言いながらフェイトはじわりとアクセルを踏んでゆっくりと加速していった。






△▽△▽△▽△▽△▽








「これ、ガジェット……新型?」


 カリムと会ってしばらく歓談を済ませた後、彼女は部屋を暗幕を引いて、空間モニタにいくつか資料を見せた時、はやてはその中の1つに、見たことのないガジェットと思われる機体に注目がいく。


「今までのT型以外に新しいのが2種類、戦闘性能はまだ不明だけど、これ――」


 彼女はさらに、1つのモニタの画面を大きくしてはやてを促す。


「V型はわりと大型ね。本局には正式報告はしていないわ。監査役のクロノ提督にはさわりだけお伝えしたんだけど」


 対象となる機体サイズの対比として一般人のシルエットを隣に出し、その機体サイズが人の身長を約1.5倍位であることがわかり、円形のためか会えばさらに大きいことが(うかが)えそうだ。
 はやてはカリムの話を聞きながらもう1つ別のものに注目した。


「これが今日の本題。一昨日付けでミッドチルダに運び込まれた不審貨物」
「レリックやね」
「その可能性が高いわ。U型とV型が発見されたのも昨日からだし」
「ガジェットたちがレリックを見つけるまでの予想時間は?」
「調査では早ければ今日明日」


 そこでは
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