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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百四十三話:大都会の二度目の夜
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んだし」
「……そうだね。見てみようか、試しに」

 ゲームだと、なぜか町の外に出ないと見られなかったんですけど。
 現実問題として町の中で見られない理由が思い付かないし、試すくらい試してみてもいいだろう。

 ということで、今しまった図鑑を取り出して、開いてみて。

「あ、開けた」
「お、動いてるな」
「ほんとだ。どういう仕組みかな?」
『どれどれ?……わー、おもしろーい!絵なのに、生きてるみたいだね!』

 覗き込んできたモモの言う通り、写真みたいなものではなく明らかに平面に描かれた絵なのに、描かれたモンスターが奥行きを感じさせるような生き生きとした動きを見せています。

 それと、ゲームよりも若干詳しい情報が。

「生息地も、わかるんだ」
「そうだな。……変わったら、どうなるんだろうな?」
「……変わるんじゃない?これも」
「……そうかもな」

 絵が動くとか、明らかに魔法的ななにかが施されてますし。

「……結局、何の役に立つんだ?」
「……狙ってるアイテムとか。……狙ってるモンスターがいる時には、役に立つかもしれないよね……」

 ゲームでもやり込み要素である割にやり込む甲斐も無い、完全なおまけ要素だったし。
 役に立つというよりは見て楽しむものじゃないかね、基本的には。

「……用は済んだし、もう夜だし。帰って、宿取ろうか。またルラフェンにルーラして」

 モンスター図鑑のことは、暖簾を手に入れるためのステップのようなものだから、役に立つことなんか初めから期待してなかったし。
 改めて確認したらなんだか微妙な気分になったが、いつまでも引きずってないでさっさと休もう。

 と思って話を変えると、ヘンリーが提案してきます。

「ルーラがあるんだし、この町に泊まってもいいんじゃないか?みんなはこの町をほとんど見てないんだし、見たいだろ」
「……うーん。でも、先生をあんまり待たせるのも。観光なら、またいつでもできるし……」

 モモと既に合流できた現在、こちら側の事情としては、そこまで闇雲に急ぐことも無いんですけど。
 協力を依頼したベネット先生を放っておいて、のんびり観光とか。

「しっかり観光しなくても、宿に泊まって飯食うだけでも違うだろ。どうせあの町にはしばらくいるんだろうから、今日くらいはここに泊まってもいいんじゃないか?それだけなら、先生を待たせる時間も大して変わらないし」
「うーん……」

 大陸も違うし、調理の仕方も味付けも結構違うし。
 言われてみれば、そうかもしれない。
 ルーラの一回でどうこうなるほど私もヘンリーも魔力は少なくないし、そう言われるとそうしたほうがいい気もする。

「……わかった。なら、今日はこの町で宿取ろうか」
「よし
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