暁 〜小説投稿サイト〜
dark of exorcist 〜穢れた聖職者〜
第4話「5人の悪魔狩り」
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
ーーー【ヴァチカン"悪魔狩り連盟 ルークス・ソーリエ"】


アイリスとクリスの二人は、古い大きな教会の中に入っていった。

教会の中には、既に3人の先客がいた。椅子に座っていたり、腕を組んで立っていたり、姿勢は様々だった。
その中の一人の青年が、二人の存在に気づいて歩み寄って来た。

「おぉ、アイリスにクリスじゃないか!ひさしぶりだな!」

「パトリックさん!お久しぶりです」

「ひさしぶりだね、パトリック君♪」



二人に話しかけてきた青年の名前は「パトリック・カルヴァン」。
アイリスとクリスの友人で、若手の悪魔狩り。
元はフランスの悪魔狩り連盟"ヴィクトワール"に所属していた。




「あっ、そうだ。あいつらにも挨拶してきな。お前達の顔を見れば喜ぶと思うぞ?」

「そうですね………まぁ残る二人は寝てたり、イヤホンしてて聞こえてなかったり………」

「………そうだな、気づいてねぇな……」


二人が話している間に、アイリスは椅子に座って音楽を聞いている女性に近づいていた。
後ろからそっと近づき、イヤホンを耳から引き離す。

「アリシアさん、ひさしぶり♪」

アリシアと呼ばれた女性は、まるで信じられないものでも見たように目を見開いた。

「ッ!?アイリスちゃん!?」

「うん♪ひさしぶりだね」



しばらく会話が途切れ、アリシアが間を置いて何かを話し出すかと思ったら………



「〜〜〜〜〜〜!アイリスちゃぁぁ〜〜〜ん!!」

椅子の背もたれを無視し、涙を流しながらアイリスに飛びついた。

「わっ!?」

飛びつかれたアイリスはそのままバランスを崩し床に倒れた。
アイリスを床に倒したアリシアは、アイリスの頬に頬擦した。しつこいほどに。

「アイリスちゃん〜〜会えなくて本当に寂しかったわ〜〜〜」

「アリシアさん、痛い痛い……」

頬擦りとアイリスを抱き締める力が尋常でないくらい強い。
冗談ではなく、本当に骨が軋むような力だった。


「…………………気は済んだろバカが……」

いつの間にかアリシアの側に立っていた青年が、アリシアの背中を一切の容赦なく蹴り飛ばした。

「痛ったぁ!?」

アイリスから離れ、背中の痛みで転げ回る。

「キリシマ君、女の人に暴力はダメだよ」

急いで立ち上がったアイリスが、アリシアを蹴り飛ばした青年を注意する。
キリシマと呼ばれた青年は、無表情でアリシアの方を見る。

「………………正直、邪魔だったろ……?」

その問いかけに、少し言葉を詰まらせる。

「……ちょっと困ってたケド………でも暴力はダメ。いい?」

「……………………………改善する」




[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ