リーアちゃんのお料理教室
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その時、私とビアンお兄さんはサンチョっていう一緒に住んでる色々な家事をやってくれるおじさんの入れてくれたホットミルクを飲みながら、机を囲んで談笑していました。
「ビアンお兄さんはどこに住んでるんですか?」
「アルカパ。お前も来たじゃねーか。」
「えー、覚えてないです。」
「なんだよもー、記憶すっからかんだな。」
「ひどいです、コンプレックスなのに。ビアンお兄さんは悩みとかないんですか?」
「あー…あ、あれ。宿やってんのに料理が下手なこと。」
「ああ、宿屋やってた記憶はあります。」
「不思議な脳内だな。」
「そうですか?…あ、そうだ。私料理教えてあげます。結構出来るんですよ、野宿が多かったから。」
「過酷な生活だなー。ま、教えてくれるってんなら教えてくれよ。」
成り行きでビアンお兄さんに料理を教えることになりました。
いや、別にいいんですけど。
「で、ビアンお兄さんは何か完璧に作れるものはあります?」
「えー、塩むすび。マッシュポテト。ちなみにジャガイモはむいてゆでておいてもらわないとだめ。あと…プリン。」
「うわあ。うわあとしか言いようがないです。一番マシなのはプリンですね。じゃ、プリンアラモード作ります。いつか泊まった宿屋のおかみさんに教えてもらいました。」
「えー、それってあれだろ、メロンとかオレンジとか切るやつだろ。俺、包丁使えない。」
「私が教えるからには作れるようになって帰ってもらいます。」
「お前意外と熱血漢なのな。」
そんなやり取りのあと、私達はとりあえずプリン作りました。なれてるみたいで、蒸したり冷やしたりをのぞけば3,4分で出来ていました。美味しかったですよ。
「じゃ、私は指導するので頑張ってフルーツ切ってください。」
「うへえ。」
「さ、まずそこのウエハースプリンに突っ込んでください。らしくなりますから。」
「性格が変わった気がする!…入れたぞー。次はそのオレンジ?」
「じゃあそうしましょうか。はい、猫の手猫の手ー。」
「うわー、刃物とかブロンズナイフ以外めったに持たないのになー。」
「さー切った切った。押し切っちゃだめですよ、こうのこぎりみたいにギコギコ。」
「うわーこええ。けがしたらどうすんだよ…。」
「私が薬草使いますからご心配なく。」
「えー。」
「さー切った切った!ギーコギーコギーコ。」
「ギーコギーコ。…わお切れた!!」
「案外簡単でしょう?次はメローン。」
「ういーっす。」
そんな感じで、私達は次々とフルーツを切っていきました。
そして、数分後には立派なプリンアラモードが出来上がったのです!
「できましたね!」
「ああ、やれば出来るもんだなー。」
「お客さんにも出してやって下さいね。」
「うん、こんなに苦労したんだから絶
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