暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第6話 『役に立つメモ』
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?」
「そうすると、リインフォース、あるいはリインフォース・アインさんとお会いしたときに、区別することが出来ないと思うんだけど」
もう一度、一言一句同じ事を繰り返した。
「そうではなくて、理由を話せるかしら?」
(何故そのようなことを聞くのだろう?)
依然としてコタロウは首を傾げたままだ。
「だって、リインフォース・ツヴァイ空曹長は
U
(
ツヴァイ
)
が付いているじゃない。つまり
T
(
アイン
)
がいるってことでしょ? リインフォース・ツヴァイ空曹長が誕生する過程で、作成者やそれに関わった人たちはそのアインさんの大事な部分やそうでない部分、思い入れや考え、良いところや悪いところとかを受け継いでいると思ってるんだけど。もちろんそれは全て当てはまらないかもしれないけど、
T
(
アイン
)
がいないと
U
(
ツヴァイ
)
なんて名前付けないと思う」
違うのかなぁ。と口からこぼれると、目を瞑って唸る。
「……ネコは、その、
T
(
アイン
)
さんと区別が付かないから?」
ロビンの問いに当然とばかりに頷く。
「他のやつらが、リインと呼んでるのに?」
「それはほかの皆さんがアインさんに会ったことがあるからでしょ?」
通信先の2人は嘆息する。
つまり、コタロウがわざわざリインフォースにツヴァイと付けるのは、まだ会ったことのない、母か兄か姉かも不明のリインフォース・
アイン
(
初代
)
との見分けが付かなくなるために付けていたのだ。
かつ他のみんながリインと呼んでいることに違和感を感じないのは、その初代との呼び分けが出来ているからと思ったらしい。
もちろんコタロウは初代が既にいないという場合も考えていたが、例え『いなかった』としても『いた』という事実は変わらないと考える人間なので、他のみんなも同様であると考えていた。
「ジャン、あなたの書類の再観をしたいわ」
「おい、じゃあロビンのも出せ」
いいわ。といって、ロビンは通信画面から消える。
「えと、ジャン、ロビン? 僕の悩み全然解決してないんだけど?」
「あァ? おい、ネコ。近くにまだリイン曹長はいるのか?」
コタロウは少し視線をずらすと、そこにははやて、ヴォルケンリッターがこちらを注視していた。
「うん。いるけど」
「じゃあ、帰る間際にもう一度、『みなさん、お疲れ様です。私が理系的な思考の持ち主で申し訳ありません』とでも言えばいんじゃね? 書類が残ってるんだ、もう切るぞ、いいな」
「え、あの――」
プツンと画面が閉じられた。
コタロウは目を閉じて人差し指の第二間接で額をコツコツ叩いてから席を立ち、はやての持つ移動寝室に近寄って、
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