暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第6話 『役に立つメモ』
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。
「主、リインはどうしたんですか?」
「さぁ、さっきまでは普通やったけど?」
リインを除く、女性たちが顔を見合わせてから彼女をみると、黙々と食べている。
「突然ですねぇ」
彼女たちはリインの感情を理解できずにいた。食堂に着くまではいつも通りの明るい彼女だったにもかかわらず、ご飯を食べるときになってシャマルの言ったとおり突然表情が変わっている。
リインは皿に盛ってあったものを全て平らげ、最後にティーで一気に流し込んでから、
「コタロウさん!」
彼のほうを向いて大きな声を出した。
コタロウを除く全員は突然の彼女の声の張り上げにびっくりする。
「はい。なんでしょうか、リインフォース・ツヴァイ曹長?」
一方、向けられた相手は普段と変わらない寝ぼけ目のまま彼女のほうを向くと、彼女はふわりと飛んで、コタロウの正面に立った。
「どうして、私のことをリインフォース・ツヴァイ曹長と呼ぶのですか!」
『……?』
今度はコタロウを含め首を傾げて、
「リインフォース・ツヴァイ曹長がリインフォース・ツヴァイ曹長であるからですが?」
至極真っ当な答えを彼は返した。
「ど、どないしたんやリイン?」
はやてが心底わからず、じっと彼女をみると、ぴくりとコタロウが反応する。
「わかりました。たしかにそうですね、申し訳ありません」
どうやら、彼はわかったようであり、それを聞いてリインも表情をくずす。
「やっと、わかって頂けたですか」
はい。とコタロウが応えるが、依然2人を除く人間たちはわからないでいた。
[シャマル、わかるか?]
[いえ、さっぱり]
シャマルもわかっておらず、はやての疑問はさらに増した。
「失礼いたしました。リインフォース・ツヴァイ
空
(
・
)
曹長」
『……あ』
コタロウの返答で逆に彼女たちはリインの言わんとしていることを理解した。
その証拠に、みるみるうちにリインの表情が戻っていくのがわかる。
「……リインフォース・ツヴァイ空曹長?」
彼でもリインの表情には気づいて、
労
(
いた
)
わるように話しかけた。
「あんな、コタロウさん」
「はい。なんでしょうか、八神二等陸佐?」
「それや、それ」
コタロウは眉根を寄せる
「リインは、リインて呼ばれたいねん」
彼女は腕を組んで頷く。
「しかし、それは以前お話したように――」
「コタロウさんの癖のようなものなんですよね。それはわかってるです。でも、もう2週間も経つんですよ? そろそろ慣れてきても良いはずです!」
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