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インフィニット・ストラトス〜IS学園に技術者を放り込んでみた〜
本編
第24話「謎のIS」
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あの速度は避けられない。

「(やられるっ)」

そう思ったとき――、




「そこ、どいて」

「(え…?)」」


[斬ッ!]


『ギッ…ガッ……』

[シュゥゥゥン……]

放たれるはずだった緑色の閃光。
しかしそれは突如現れた“紫色の鎧”を纏った少女によって一刀両断にされ、それを最後に襲撃者は力尽きたかのように倒れ込む。

「す、すごい…」
「ダメージを負っていたとはいえ一撃で……」

敵を切り裂いた彼女であったが警戒しながら近づく。

「……油断禁物」
「うっ、ああ、助かったよ」

今度こそ完全に機能を停止したのを確認した少女がこちらへと振り向き、淡々とした言葉でそう告げた。
たしかに、彼女の言葉に機能停止を確認せず油断した自分が悪いと反省する一夏。

「そうよ一夏、倒したと思っても油断しちゃだめじゃない」
「凰さんも人のこと言えないと思いますわ」
「あたしは別にいいのよ」
「なんですのそれは、だいたいですね」
「まぁまぁ二人とも喧嘩は――」

「「一夏は黙ってて(一夏さん黙ってて下さいまし)!!」」

「は、はい…」

二人を止めようとした一夏であったが、逆に彼女らに止められてしまう。

「………」

[ゴウッツ!]

そんな様子を見てどうでもいいとでも思ったのか、スラスターを吹かせ、

「あっ、待ってくれ!!」

[シュンッ!!]


足早に立ち去ってしまった。

「行ってしまいましたわ」
「今の人はいったい……」


―――
――



[バシュッツ!!]


「ふぅ……」

一夏らから離れ、カタパルトへとたどり着く少女。
己の鎧を解除して一息つく。

「お疲れさん」
「…鏡兄」
「お前が引き連れていた生徒全員、無事外に避難出来たって報告が来てるぞ」
「…ありがと」

安心したように柔らかな笑みを浮かべる。
彼女はここに来る前まで生徒の避難をしていたのだが、突然学園側から出撃要請がかり引き戻ることになったのだ。
皆を置いて行くに心苦しく思った所に鏡也らが駆けつけ、彼女らを託したのだった。


「にしても、“鞆絵”の初陣が迎撃戦になるとはな。折角この試合に間に合うよう調整してたってのに…」
「でも、この子が居てくれたから私は皆を守ることが出来た」
「…そっか」

少女がそれでいいならと納得する鏡也。

「さてと、虚たちも待ってることだし帰るとしますか、行くぞ“簪”」
「うん」

紫色の鎧を纏っていた少女――更識簪は小さく頷き、彼のあとに付いて行くのだった。



【オマケ】

「…ところで、そこに横たわっている剣道少女はどうしたんだ?
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