収穫祭
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げた頭をぼふっとベッドに寝かせ、数秒も立たないうちにぐーぐーと眠り始めた。
代わりに眠い目を擦りながら、ハッピーが用件を伝える。
「ナツのマフラー、返してもらおうと思って・・・」
「返すわよ!返すから出ていって!」
とりあえず帰ってもらおうと思い、出ていくよう言うルーシィ。
すると、冷たい風が部屋の中に入ってきた。
「やっぱりここにいた・・・」
はぁ、と溜息の音がして顔を上げると、ベッド近くの窓にティアがいた。
軽くベッドを飛び越え、部屋に着地する。
「ティアまで・・・勝手に入ってこないでよ!」
ここまで来ると怒りは呆れに変わる。
「ギルドを出ていく時マフラーをしてなかったから、アンタが持ってるんじゃないかと思ったのよ。それ、コイツにとって大事なものだから」
「え?」
「イグニールから貰ったんですって」
ルーシィはハッピーにマフラーを渡す。
そして小さく呻き声を上げるナツを見つめた。
「ねえ・・・大丈夫なの?ナツ」
「あい」
「平気よ。コイツの取り柄なんて頑丈な事くらいじゃない」
「ティアはもう平気なの?」
「家にあった魔法薬を呑んだからね。呑んで5分くらいは痛みがあったけど、もう何て事無いわ」
そう言うティアの様子はいつもと変わらず、ギルドにいた時はふにゃふにゃになっていたあの鋭さも元に戻っていた。
「前にもあったんだー。その時はラクサスの雷食べたらこーなっちゃったよ」
「火以外の魔法を食べちゃダメなのね。元々魔法は食べ物じゃないけど」
「だからエーテリオンを食べた時も、火以外の属性があるから1度は吐き出してたわ」
楽園の塔での光景を思い出し、呟く。
あの時はシモンの死により呆然とさえしていたが、冷静さも微量に残っていたようだ。
「てか、何でラクサスの雷を?」
「昔、ナツが勝負挑んだんだよ」
「昔・・・っていうか去年くらいだったかしら?勿論瞬殺されたけど」
「ナツが瞬殺・・・って、そんなに強いの?ラクサスって」
今まで数多くの場面で強いナツを見てきたルーシィにとって、ナツが瞬殺されたという事は驚愕の対象、衝撃的だったらしい。
「認めたくないけど、あの七光りの実力は本物よ。ギルド最強の男候補だし。認めたくないけど」
天敵のラクサスの事を話すのは嫌なのか、「認めたくないけど」を2回繰り返すティア。
「オイラが思うにギルダーツ抜かしたらラクサスが1番なんじゃないかな。あ・・・ギルダーツって皆が『オヤジ』って言ってる人ね」
「あの人は最強に相応しいわよ。掠り傷1つ付けるのさえ不可能に近いし」
ギルダーツを思い出しているのか、ティアは小さく溜息をつく。
「あ・・・でもエルザがいるしなー。ミストガンも強いって噂だし。もち
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