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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
短編 湖札とウロボロス、出会いの物語 B
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少ししてから煌?の都で殿下をどうにかこうにか説得して、兄さんに会いに行くことを許してもらった。
魔王連盟だから、主催者権限を持ってる人を勧誘できる、というのは効果的過ぎるくらいの交渉のカードになってくれた。
ペンダントランプの上でお弁当を食べてるのを見つけたときは他の人がいたから近づけなかったけど、一人で行動する、って聞いてチャンスだと思った。
それで、亜龍から逃げる兄さんをどうにかこうにか追いかけて、やっと一人になったときには話しかけるタイミングを探っていた。
昔みたいに後ろから飛びつこうかとも思ったけど、そんなことをしたらせっかく大人っぽくしようとしてるのが無駄になる。
そんなこんなで話しかけることも出来ず、ただついていってたら、兄さんがキャンドルランプの周りにいる微精霊を見て、こうつぶやいた。
「もといた世界だと、あんな小さいのすら殺すやつらがいたからな〜。ホント、見境がない、金の亡者だらけだよな。」
私の口は、無意識のうちに動いてた。
「うん、本当にそんな人ばっかりだったね、兄さん。」
振り返った兄さんの顔は驚きに染まっていて、自分もそうなってないかとても不安だった。
でも、どうにか口を動かして・・・話を続けた。
「でも、父さんもそうだったし、一族全体で見れば、私たちの家系も、金の亡者だと思うよ。ともあれ、久しぶり、兄さん。」
泣きそうになる自分を抑えて、私は兄さんと会話をした。
その後、兄さんと色んなところを回ったのは、もうどうしようもないくらいに楽しかった。
どうにかして勧誘しないと、とは思っても、そんなことは無駄だって分かりきってたから、この時間を楽しむことにした。
その後、もうバラすしかなくなったときにはこの時間も終わりかぁ、って悲しくなったけど、受け入れることにした。
ウロボロスに恩が有ることは事実だし、私は魔王。元々、兄さんと戦うことになるのも覚悟の上だった。
次に兄さんに会ったのはギフトゲームの最中で、私は“主催者権限”を使って兄さんにゲームを仕掛けた。
私が本気で戦っても、兄さんはそれを超えて私を倒してくれる、そんなことを望みながらのゲームだった。
だから兄さんをあおったし、本気でのぶつかり合いをした。
ゲームは途中で中断するしかなくなったけど、あのままいってたら、私は間違いなく負けてた。
放った鬼もメイドさんたちにあらかた倒されてたし、ゲームのクリア条件は完全クリア、となっていただろう。
でも、それどころじゃなくなった。
いま、兄さん達はアジ・ダカーハの分身体と戦っているはず。
さっき兄さんに動きがあったことは判りやすく確認できたし、これなら死なない可能性は高いけど・・・それでも、確認したいことはある。
それに・・・私が本当の妹じゃない
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