四日目 昼
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モッ、避けてェ!」
外野から聞きなれた声が響く。
(言われなくても、分かっている。だが、敢えてそれをしない。なぜならしなくてもガンスの攻撃は『当たらない』。そして、次に奴が気付くのは敗北し、決闘が終わりを迎える)
俺が薄く笑みを浮かべると背後に黄色の人型スタンドが現れる。
決着は着いた、THE WORLDッ。時は、止まる。
キィィン.....!
騒がしい喧騒が止み、全ての生物、風、太陽、地球ですら動きを止める。無論、ガンスの動きも同様に。
俺は首の手前で赤く燃えている剣をそっと押し退けると背後に控えるザ・ワールドが拳を下から突き上げるようにガンスの胴体に打ち込む。
ドガッ!
ガンスの腹に加減されているとはいえ、かなりの一撃が入る。
悟るのはお前の方だったな、ガンス......これが、世界だ。
俺は両手の輝彩滑刀を腕に終い、人差し指を立てる。
10秒....そして、時は動き出す。
「ぐぉ!?」
時が動きだし、ガンスは後方のギャラリーに向かって吹っ飛んでいく。
ドォン!
派手な音を立てて、ギャラリーに突っ込んだガンスは住人達を押し出すように倒れた。
驚くギャラリー、声を失ったように硬直するガンス。誰もが、何があったのか理解出来ていなかった。故に恐怖した。
「ゲホ、ゲホッ!ヤク、モ、な、何をしやが、った....?」
答える義理はないが、敢えて言うなら魔法を使った、それだけだ。だが、今は決闘は俺の勝ち、知るのはその事実だけで充分だろう?約束は果たした、俺は行く。
「待て!ヤク、モ.....」
「ガンス!?」
気絶しただけだ。加減はした、肋の5、6本は折れただろうが、傷は浅い。
俺はそれだけ言い残すと静寂を残す広場を出て、ギルドに向かう.....
「ま、だだッ!ヤクモォ!」
(どうやら今日の仕事は長引きそうだ.....)
俺が振り向くとそこには剣を支えに立つガンスが居た。
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