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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第224話】
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や銃創等が痛々しく見える。


「うふふ、いつも私たちは海外ですからねぇ〜。 でも、また暫くは日本かしらぁ〜」


 ふわふわとした言葉遣いが、リビングに響く。

 既に食事を終えたのかニコニコとした表情で出迎えた母さん。

 ――あくまでも、表向きはだが。

 裏では母さんを守るために命を無くした護衛の為に、暫く眠れない日々が続いたと親父が言っていたな。


「母さん、もう食べたのか?」

「ふふっ、いっぱい食べたわよ〜」


 言いながら立ち上がり、冷蔵庫にある麦茶を取り出すとコップに注いでゆっくりと飲み干した。


「お母さん、今日は結構食べたよね? お兄ちゃんも食べなよ」

「おう」


 椅子に座ると、手を合わせてから朝食にありつける。

 ガツガツと勢いよく食べると、二分以内に平らげた。


「……相変わらず早食いだな、ヒルト?」

「あぁ、もっと味わいたいが――やっぱり早食いのが時間とらないしな」


 コップに注がれていた麦茶を一気に飲み干すと――。


「さて、親父たちは今日どうするんだ?」

「ん? 俺と母さん、美冬は一緒に外食するが――ヒルトは今日約束あるんだろ?」

「うふふ、未来ちゃんとお祭りデートね♪ ……セシリアちゃんやシャルちゃん、ラウラちゃんが知ったらどう思うかしら〜? 美冬ちゃんはぷくぅって頬を膨らませてたけどねぇ〜」


 間延びした声が響くと、美冬が慌てたように――。


「も、もうお母さんっ!? 言わないでって言ったじゃん!」

「うふふ、良いじゃない〜」


 口元を手で覆い柔らかな笑みを浮かべる母さんに対して、美冬は眉を吊り上げて母さんに文句を言っていた。


「……皆も誘ったんだが、今日はまた国からISのテストを頼まれたんだってさ」

「うふふ、やっぱりあの子達も大変ねぇ……。 美冬ちゃんや未来ちゃんにはそういうのは無いのかしらぁ?」

「……日本は、織斑くんの白式、篠ノ之さんの紅椿のデータ取り優先だから。 だから私の村雲も、みぃちゃんの天照も重要視されてないの。 私たち自身には色々オファーはあるんだけどね」


 そう説明する美冬に、ウンウンと頷く母さん。

 親父は――。


「……日本の政府も相変わらずのポンコツっぷりだな。 母さんの村雲を採用してればいいものの……」

「仕方ないわよぉ。 もう裏取引で打鉄に決まってたもの。 それに、村雲も資金不足で完全に完成してなかったからねぇ」


 あまり気にする事無く告げる母さんの口調からは真意は読み取れなかった。


「まあ何を言っても日本の決めた事だからな。 美冬も未来も代表候補生だが、こうなると七光りに
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