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魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第4話 『背骨より腕』
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、コタロウに笑顔を向ける。それは彼に向けられたわけではないのに、ヴァイスは顔を赤くして上気した。
(えーと。僕のほうは意識もってかれそうだったんだけど)
一方コタロウは、彼女の笑顔は既に見慣れているらしく、それを余所(よそ)にごほごほとせき込む。しかし、彼女の笑顔は限られた人間の中でもさらにふるいに掛けられて、なかなか見られるものではないが、ここでは割愛させていただく。
コタロウは息を整えて最後に大きく深呼吸をしてから、やっと彼女のほうを向いた。
「ひさしぶりだね、ロビン。それに相変わらず仲良しだねぇ、ミスター・アンド・ミセス・トラガホルン?」
ジャニカ・トラガホルンは振り向き、局員登録はロマノワのままであるロビン・トラガホルンと目を合わせると、今度はジャニカも笑って声をそろえてこう言った。
『当然でしょう(だろう)? 夫婦なんだから』
どうも朝から六課を驚かせることが多い。
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第4話 『背骨より腕』
声を上げる驚きではなかったが、驚きで喉を詰まらせる人は何人かいた。
管理局に長く勤めていればいるほど、不可思議なことが自分の身の回りに発生することを局員たちは良く知っていた。
トラガホルン夫妻が夫妻であるのも、局内での謎の一つである。
「ほう。じゃあ、君がレディ・ヴィータかい?」
ジャニカは彼女が飲み物を飲んでいるのを見計らって、少し古い表現で相手の名前を確認する。
「ングッ!? ゴホッ。ア、アンタ、何を」
ていうか、レディって。と落ち着くとみるみるうちに顔を赤くする。これは別にジャニカが美男であるがゆえに起こったものではなく、そのような扱いに慣れていないために、意識してしまったのだ。
「紅くなるようじゃあ、まだまだ子供だなぁ」
「べ、別に紅……こ、子供じゃねぇ、ょ!」
彼女は子ども扱いされることが何よりも嫌いだが、尻すぼみに声が小さくなるところを見ると自分から『子供じゃない』と言い張らなくてもそう扱ってくれたことがちょっぴりだがうれしいらしい。
「なら、『レディはいささか古すぎませんか?』 くらいの受け流しはほしいところだな。そう思うだろう、レディ・シグナム?」
シグナムを横目で見ると、彼女は視線をずらし、
「レ、レディはいささか古すぎませんか?」
頬をほんのりだけ染めることだけしか彼は見れなかったが、それで十分だった。
「安心して大丈夫だぞ。騎士シグナムもどうやら子供らしい」
ジャニカはにんまり笑った後、食事の続きに取り掛かる。
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