暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第4話 『背骨より腕』
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しばらく、食堂の空気がとまった。動いているのは、ジャニカとコタロウくらいである。
「はっ、い、いえいえいえいえ! そ、そんな滅相もありません」
「うん?」
小首を傾げるロビンもまた、それである。
「俺が愚課長なら、おまえは使えない粗悪品だな」
「粗悪品も使いこなせない。愚のつく課長に相応しいわ。それに私は、貴方がほぼ乗り捨てたに近い護送車を収めていたのよ」
いきなりお互い譲らない気迫で口喧嘩を始めた。それは鬼気迫るもので、憎しみ合っているに等しいほどだ。
「あ、ああの。ロマノワ二佐も食事どうですか?」
たまらず、はやては勇気を振り絞り割って入ると、何事もなかったようにはやてのほうをむいた。
「ん。ありがとうございます。頂こうかしら」
しかし、彼女の座るスペースはすでになかった。
[どうしてこうなったんやろ? シグナム、悪いんやけどテーブルを持ってきてもらえるか?]
[わかりました]
シグナムは立ちあがって余っているデスクを探すとジャニカがそれを制す。
「ロビン、あっちにネコがいるぞ」
彼が自分の背後を指さすと、そこには今までの空気の変化ややり取りなんかを気にせず、食事をとっているコタロウがいた。ヴァイスはぽかんのこちらのほうを見ていたが。
「テーブルを探す必要はありません。烈火の騎、いえ、剣の騎士シグナム。私はあちらでとることにします」
「わかり、ました」
いささか、心ここにあらずでコタロウの方へ歩いて行った。
(私の名前を知っている?)
「ん。あんたがシグナムか。つーと、はやて二佐の周りにいるこの獣も合わせて、ヴォルケンリッターと呼ばれる守護騎士でいいのかな?」
「……挨拶いうわりに、調べてきているんですね」
「調べたのはロビンだ、俺じゃねぇ、移動中に耳にタコができるくらい聞かされたよ。六課の主要メンバーをね」
俺は、変な先入観生まれっからいいとは言ったんだがなぁ。やれやれと顔を振って、おかれた食事に取り掛かった。
そういうジャニカをよそにはやてはロビンに視線を動かすと、これまたおかしな状況がそこにあった。
「ロ、ロビン。く、ぐるしいよ」
まるでそれは大きいぬいぐるみ抱きしめるかのようにコタロウは彼女の腕の中にうずくまっていた。
「ロビィン、そろそろ手ェはなしてやれ。ネコの背骨が折れるぞ」
ジャニカは振り向きもせず、背後で行われていることが目に見えているようである。
「……ハッ! あまりにも嬉しくて意識が一瞬遠のいていたわ。お久しぶり、ネコ」
彼女の意識は彼によって戻ってくると、あわてて離して
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