暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第3話 『課長と課長とネコ』
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ばれたことにすぐに気が付いた。それは彼女の周りを囲むシグナムやシャマルたちも同様で、その男に警戒色を強める。
「なんだお前ェ」
始めに敵意むき出しで立ち上がったのはヴィータだ。
「あんたが八神はやて二佐かい?」
彼女の反抗的な視線には目もくれず、テーブルの間に挟む形で向かい合い、男ははやてに挑戦的な目を向ける。
「挨拶とは聞こえていたが、部隊長に何か用事でもあるのか?」
ことりと食器を置くとシグナムも立ち上がり、相手を
睨
(
にら
)
む。気が付けば、テーブルの下に居たザフィーラも顔を覗かせ、低い唸り声を上げていた。
制服を着ていることから同じ局員であることは間違いないはずなのに、一触即発の空気がひしひしと食堂を侵食し、朝食のさわやかさがなくなっていく。
時間にしては1分も満たない時間であったが、
相対
(
あいたい
)
する沈黙が時を長引かせていた。
「失礼ですが、どちらさまやろか?」
ヴァイスもコタロウに同じ質問する。するとその男はまるで拳銃を出すのかのような仕草でゆっくりと自分の胸に手をやり――ぐっとシグナム、ヴィータは身構える。
「……こういう者です」
先ほどまで張っていた肩を丸めて威圧感をなくし、畏まりながらはやてに名刺を手渡した。あなた方たちもどうぞ。と、身構えている彼女達にも渡す。
彼女達は視線を落としてゆっくりと黙読すると、はっと顔を上げて相手の顔を確認する。
そこで男はまた威圧感と挑戦的な目を、今度は彼女たち3人にむけて、
「よろしく!」
左手を軽く上げて挨拶をした。
始めに動いたのは課長であるはやてだ。コタロウとは違いピシッとお手本のような敬礼をして、
「うちのものが失礼を。機動5課課長ジャニカ・トラガホルン二等陸佐」
先ほどの2人と一匹の非礼を
詫
(
わ
)
びた。
それはコタロウが「私の親友の1人です」と、言ったすぐ後のことであった。
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