暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第3話 『課長と課長とネコ』
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ない。使うことがあっても、それはお互いの自己紹介の後だ。ヴァイスはシャリオと同じく人見知りをするような性格ではない。違うのは、相手の持つ雰囲気を読むのがうまいことだ。それにより相手に対する態度を的確に判断することが彼の美徳の一つである。そのヴァイスがコタロウに対して敬語を使用していることになのはは違和感を覚えていた。


(んと、あれ?)


 そこで十字路に差し掛かり、正面から八神はやて、フェイト・テスタロッサ、シャマル、シグナム、ヴィータ、そして青い獣、左からはシャリオ、アルト・クラエッタが、そして後ろからは


「なのはさーん」
 新人たちが追い付く。
「あれ、おかしな偶然もあるもんやねぇ。皆、ご飯?」


 ほな、一緒にいこか? そうして、隊長陣およびヴォルケンリッター――シャマル、シグナム、ヴィータ、青い獣のザフィーラの総称――を先頭に、最後尾に新人たちがつく。ヴァイスやシャリオたちは真中に位置する形になる。コタロウはシャリオの丁度真後ろを歩いている。


「コタロウさん、おはようございますです!」
 はやての隣を飛んでいたリインフォース・ツヴァイがコタロウの横に付き挨拶をすると、
「おはようございます。リインフォース・ツヴァイ曹長」
「おはようございます。リイン曹長」
 コタロウに合わせて隣を歩いていたヴァイスも挨拶をする。
「自分でいうのもなんですが、言いにくくありませんか? リインで構わないですよ?」
「いえいえ。私はこれが普通なのです」


 そうですかぁ。 と、すこし、肩を落として、そのままふよふよとコタロウの隣につく。


「珍しいな。リインって少し人見知りする方じゃなかったっけ?」
「そうね。まぁ、初めのうちだけなんだけど、 面識があるのかしら?」
「ふむ。(あるじ)?」


 ヴィータとシャマルの言うことも最もで、少し考えシグナムは主はやてに問う。


「ん、あー。オフィスにリインのデスクがあったやろ? あれを作ったのがあの人なんよ」


 彼女たちはそういえば、昨日の夕食の間、デスクのことをことさらに自慢していたのを思い出した。そのとき確かにコタロウという名前が出てきたのを覚えている。


「へぇ。あいつが」


 ヴィータが思うのが正しいのかどうかは分からないが、小さいヤツというのが正直な感想であった。
 シグナムも思うところは同じらしく、年は15、6くらいだろうかと第一印象から判断していた。
 戦闘においての判断力は彼女たちはずば抜けていたが、人に対する判断力はヴァイスの方がずば抜けていた。


「そういえば、シャーリーの下につくことになったんすよね?」
「はい。フィニーノ一等陸士の補佐として、新人の皆さんのデータの収集
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