暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第3話 『課長と課長とネコ』
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な個々に応じたトレーニングの組み立ては行わない。それはやはり人数の多さであろう。なのははまだはやてのこの機動六課の真意を教えてもらってはいないが、周到に教導を行うに間違いはないと考えていた。
 そんなことを思いながら、キーをたたき構成を組む。


「……もしかして、ずっと見てたの?」
「はい」


 彼女は端末を閉じて視線を上げると、ぽつんと正面にコタロウがいる。


「ご、ごめんね。夢中になってて気がつかなかったよ」
「いえ。私もデバイス作成を手伝う身ですから、見ているだけで十分勉強になります」
「そう? それならいいけど」


 じゃあ、みんなもそろそろ集まるころだし行こうか。と、隊舎へ向かうことにした。


「そういえば、デバイスを所持しているってことは、武装局員資格持ってるの?」
「え、う、はい。持ってはいますが、このデバイスは自作でして、そのテスト用に登録してあるだけなのです。正確にはデバイス調整補助動作確認兼試験運転限定付武装局員資格です」
「う。す、すごい資格だね」
 にゃははと苦笑う。
「そうですね。限定付武装局員資格で構わないと思います」
「ふぅん。シャーリーもその資格……あ、もってないか」


 シャリオは魔力を有してはいないのだ。


「はい。それに魔力所持者は大抵武装局員資格を取得した後、それぞれ進路を選びますから。私の場合は入局が少し特殊でしたので」
「特殊?」


 そこでなのははコタロウの方を向くが、目深(まぶか)に被っているメカニック帽のせいで表情は見えない。身長がなのはよりも若干低いのも強調している。


「私は――」
「なのはさん、コタロウさん。おはようございます」


 向こうからヴァイス・グランセニックが歩いてくるのが見えた。


「おはよう、ヴァイス君」
「おはようございます、グランセニック陸曹」
「ヴァイス君も、今からご飯?」
「はい。昨日は初日だけあって、色々なんやらで忙しくかったんですが、今日はゆっくりでさぁ」


 まぁ、午後からはまた忙しくなりそうなんですがね。と、言葉を漏らす。ヴァイスが言うに、午前も午後も忙しいことには変わりないらしいが、ばたばたを移動が多い忙しさではなく、一ヶ所での作業の忙しさであるらしい。午後は移動を繰り返さなくてはならないので、忙しいということだ。
 食堂へ向かう間、しばらくヴァイスとなのはとの会話が続く、その途中、コタロウへも話題が振られるが、「はい」や「ええ」といった片言の返事のみで返すものばかりであった。
 その間、なのはの違和感がどんどん強まっていった。彼に話題を振るのはヴァイスばかりで、常に敬語で訊ねているからである。ヴァイスは年下や勤務年数が下の者に対して敬語は使わ
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