暁 〜小説投稿サイト〜
ツンデレ君とジュンスイ君
悪夢と千鶴

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「いって。此処、何処。テメーは誰だ?」
「失礼。俺様はこの夢の魔王、ぴょんタンだ!」
意味が分からん。RPG?いや、魔王は最後のはず…。
てかこのぬいぐるみ、何処かで…。

「お前はさっきみんな嫌いになったのか的なこと言ってたよな。そのとおりだよ。
皆お前が嫌いなのさ。だから千鶴や尋美(母)もお前を避けるんだ」
「誰がそんなこと言いやがった。俺は別に千鶴や母さんのこと好きじゃねーけど…。
いいから…早く返せよ。…元の世界に返せよ!」

「元の世界ってなんだよ。此処夢だぞ。いいけど本当に帰りたい?
現実にいても悪夢を見るだけ。お前がつらくなるだけだぞ」
「それでもいい。俺には父さんがいるから」
「そうか。じゃあな」

なぜか体が光った。これはRPGだったのか。なんか変な夢だった。
違う意味の悪夢だったよ。あの兎どこかで見た…。あれは一体…。

「ん?ここは…!!兎!テメーまだいや…がった…?」
暖かい。この匂い。千鶴!?千鶴がなぜか泣いていた。俺を抱き締めたまま。そして俺も泣いていた。
枕元に兎がいた。思い出した。この兎俺が泣いてた時母さんが買ってくれたぬいぐるみ。
こんなところにあったのか。大切にしてくれたのか。

「昇、嫌いになったとか言わないで…。大事な家族なんだから」
大事な家族…。そうか、血はつながってないけど家族なんだ。
「千鶴俺夢の中では嫌いって言ったけど本当は大好きだぜ///」
「うん///」

それから4年がたった。千鶴は高校を卒業後昇の家にお引越しすることになりました。
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