一部 高校一年
風間ファミリー
新たな出会いは新たな火種?
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強いですけど、俺も本気の本気を見たことはありませんからね。壁は超えてるし、ワン子よりは強いですね」
「ふふふ、いろいろとたまらん奴だな」
「まゆっちは戦いを好まない性格なんで、無理に強要しちゃダメっすよ?」
「わかってるさ、ああいう手合いは本人がその気じゃないと意味ないからな。お前と同じで」
「じゃあ、なんで俺には戦いを強要しようとしてるんですか?」
「別に本気で言ってるわけじゃないだろ。それに、もしかしたらOKが出るかもしれないしな」
「まぁ、いずれ挑みますよ」
モモ先輩と話していると、まゆっちとこっちへ寄ってきた。
「龍斗さんたちは何をお話しているんですか?」
「うん? まゆまゆの強さについてだ。なぁ、今から勝負しないか?」
「えぇ!?」
「言ったそばからふっかけてるし。 あ、電話かかってきたんで一回抜けますけど、あんまりまゆっちいじめちゃダメっすよ」
「ふ、邪魔者が消えたな。で、どうだ?」
「わ、私などではモモ先輩のお相手なんて」
「まぁ、今はそういうことにしてやろう。それより、明日の準備はしてあるとして今夜はどこに泊まる予定だったんだ?」
「一応、ここに滞在する間は島津寮の一室を貸してもらえることになってるんです。私は推薦で川神学園への入学も決まってますので、入学してからもそこに住むことになっているんです。」
「そうか。なぁ、今夜だけ川神院に泊まらないか?」
「ふぇ? 何でですか?」
「いや、一足先に交流を深めようと思ってな。はぁ、はぁ、大丈夫だから、はぁ、先っぽだけだから」
百代は手をわきわきさせながらまゆっちに接近していく。
「あうあう、ま、またしても」
「こら! いじめんなって言ったでしょうが」
電話から戻ってきた龍斗になんとか危機を救われるまゆっち。
「ちっ! もう戻ってきたか。で、何の電話だったんだ?」
「ああ、ワン子の修行のための道具を作ってくれた人からだよ、九鬼がスポンサーについたって大喜びしてた」
「そうか、その人のもいずれお礼を言いに行かなきゃな」
「ちなみにまゆっちも協力者の一人です。協力の仕方は言えませんが」
「なに!? そうか、その節は本当に感謝している。ありがとう」
百代は真剣な表情でお礼を言う。
「いえ、私も詳しい事情は知りませんが、一子さんや百代先輩の役に立ててなによりです」
「ますます、気に入ったぞ。今夜は家に泊まっていけ。歓迎する」
「では、お言葉に甘えさせてもらいます」
「・・・いい流れで口が挟めなかったけど、まゆっちがピンチなのでは?」
龍斗の想像通り、その夜、川神院ではまゆっちの悲鳴がこだましたという。
さらに
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