1話 第二メモリアル・ヴァフェ分隊
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僕が生まれた場所は紛争真っ只中の場所だ。血なまぐささと硝煙の匂いが立ち込めるそんな場所だった。父は日本人で短い黒髪、長身で細身筋肉質だったがひょろっとしていた。仕事は何とも言えない傭兵という仕事で小規模な争いから国と民間軍との大規模な紛争にも参加していたらしい。母も日本人で長髪黒髪、大和撫子という言葉がふさわしい人だ。父がまだ日本にいたころ知り合い、結婚、父の反対の押し切ってわざわざ戦場にまでついてきたらしい。母に対し「どこまで頑固なんだろう」と僕は思う。
何はともあれ僕はそんな家庭に生まれた少年だった。紛争が起こるような地域とは思えないほどの教育をしてくれたし、いろんな遊びや経験をされてくれた。何より、父も母もすごく僕を可愛がってくれた。母はいつもそばにいてくれて見守ってくれたし、父も仕事から帰ってきた直後でも頼んだら遊んでくれた。「かわいいなぁかわいいな」と連呼されて若干引きもしたが、僕は幸せだった。
僕が6歳ある日、僕は無断で父の部屋に遊びに行った。そこには独特の冷たさを纏った凶器ばかりが並んでいて、それが逆に興味を誘ったのだ。僕は息をひそめながらその部屋に入った。スパイのような気分だった。足音が静寂に包まれた部屋に波紋のように広がる...。それが緊張感を高め、なぜかワクワクした。
すこし開いた扉から差し込んだ光が差し込み、埃っぽい空気とある銃を照らしあげた。L96A1、約1.1m6.5kg最大有効射程1500m現代的なすらっとしたボディに独特なストック、はっきり言ってその銃に美しさを感じた。命を無慈悲にただ冷徹に刈り取るもののはずなのに、なぜか惹かれた。部屋の一番奥にあるそれに僕はただ茫然と歩き、汗ばんだでたつかみ持ち上げた。体にかかる重量、冷酷な冷たさが体にひろがり、馴染んだ。ほぉと息を吐き出し銃を凝視する目を閉じる。さっきのワクワクとは違う、心地よい感じ気を抜いたら寝てしまいそうな感じに包まれた。
余りに心地良すぎた。だから、父が来ているのに気付けなかった。僕が父に気付いたのはもう部屋に入ろうとしていた時だった。急いでおこうとしたが、間に合わなかった。父がドアを開けた。ここは部屋の奥ドアからまっすぐ行ったところだった。必然的に部屋に入ったら最初に目に入る。
父が銃を持っている僕を見つけた時、すごく悲しそうな顔をしていた。しまったと思うが体が凍り付いてしまって指一本動かせない。父はいつもより大股で歩いてきて、僕に覆いかぶさるようにして、僕から銃を取った。そして銃を床に置くと、父はしゃがみこんで目線を合わせてから僕に行った。
「お前がこれを握る必要はないんだ。これは殺す道具であって助ける道具でも強い道具でもない。強い人ならこれは持たない、自分の心で受け止める。これを持つということは、嫌なことには暴
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