第十五話 幽霊学校
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父さんの事を聞かされた後、俺はその日、リンドウ村で一晩を過ごした。家に着いた時はすでに涙も震えも止まっていた。けど、悲しみは俺の心にしがみ付いたままだった。たぶん、この悲しみは一生俺の心から離れないだろう。
母『それにしても、まさかシンも妖精の尻尾に加入するとは思わなかったわね。これは偶然なのかしら?それとも、最初から『決まった運命』なのかしら?』
寝る前に母さんが言っていた言葉が頭の中をぐるぐる回る。父さんは分からないけど、俺はマグノリアでルーシィと会って妖精の尻尾に加入したんだ。どう考えても、これは単なる偶然としか思えない。『運命』なんか、ある訳・・・
『えー、次はー、マグノリアー、マグノリアー。』
列車のアナウンスで我に返った。
シ「・・考えすぎ・・・か。」
駅に着くと、俺は列車からすぐさま降り、足早に妖精の尻尾へと向かった。
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沈んだ気持ちでギルドのドアを開けて入ると、
ナ「今何つった垂れ目野郎。」
グ「「ごちゃごちゃうるせぇ」っつたんだよ。お前の耳は節穴か?」
ル「それを言うなら耳じゃなくて目だと思うわよ。」
ドアの前でナツとグレイが喧嘩をしていて、グレイの発言にルーシィが突っ込んでいた。でも、帰って来た俺を見ると喧嘩はピタリと治まった。
ナ&グ「シン!!」
ハ「お帰り〜!」
エ「どこ行ってたんだ?」
シ「ちょっと用があってリンドウ村に行ってたんだ。」
普通に笑顔で話したつもり・・・何だけど、
ウェ「シンさん?どうかしたんですか?」
シャ「顔色悪いわよ。」
ウェンディとシャルルにあっさり見抜かれた。てか、そんなに顔色悪いか?
シャ「ブルーベリーみたいに真っ青よ。」
ル「ちょっと、例え方変じゃない?」
「ちょっと」じゃなくて、「かなり」変だと俺は思うぞ。ちらっとバーカウンターのテーブルの上に座ってビールを飲んでいるマスターの方を見る。マスターも俺の視線に気づいたのか俺の方を向き、目を細めるとゆっくりと頷いた。たぶん、マスターはおれの表情を見ただけで、父さんの事を見抜いたんだと思う。マスターは俺から視線を逸らすと、またビールを飲み始めた。俺はしばらく黙ってマスターの方を向いていたが、ナツに肩を叩かれて我に返った。
ナ「よしっ!何かシンが元気ねぇから、クエストにでも行こうぜっ!」
シ「えっ?」
おいおい、何で元気が無いからクエストに行くんだよ?
ナ「だってよ
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