『強欲のヴァイオリニスト』編
歌い手、森に向かう
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分からない僕が情けないのかな?
「では、もう少しヒントを。ヒント1。今回の件の犯人は、白夜叉クラス・・・最強種にすら影響を及ぼすことの出来るギフトを所持している」
まあ、これについては白夜叉さんが眠気に襲われたことからも間違いない。
「まだ分かりませんか?では、ヒント2。そのギフトは不特定多数に対して影響を及ぼすことが出来、“主催者権限”ではない」
“主催者権限”か否かは白夜叉さんの推測だけど、信憑性は高いと思う。
「これ以上のヒントは答えになってしまうので、最後のヒントです。ヒント3。以上の情報から、今回の件の犯人は、相手の格に関わらず使うことの出来る、“主催者権限”ではないギフトを所持している」
ふむ・・・なんだか・・・
「すっごく身近に、そんなギフトがある気がするのですが・・・」
「ようやく分かりましたか、おバカなご主人様♪」
甘んじて受け入れましょう・・・
「まあ、そう言うわけだ。すまんが、私の代わりに解決に向かってはくれんかの?」
確かに、最強種にすら影響を出す“音楽シリーズ”のギフトは、同じ“音楽シリーズ”のギフトを持つ僕やラッテンさんには直接的には効かない。
「私は、ご主人様さえよければ構いませんよ?」
「・・・では、僕も問題ありません。ただ、いくつかお願いしてもいいですか?」
「もちろんだとも。報酬は十分に出すし、何か必要なものがあれば準備する」
「いえ、必要なものとかはないんですけど・・・今回の件がしっかりと解決して、その人も合意したらでいいんですけど・・・そのヴァイオリニスト、僕たちで引きとってもいいですか?」
出来ることなら、同じシリーズのギフトを持ってる人とは仲良くなりたい。
そう思って、少し恥ずかしいけど白夜叉さんに言ったら・・・優しい視線を送ってくれた。
「うむ、もちろんだとも。事情によっては多少不自由をしくことになるかもしれんが、引き取ることに問題はない。むしろ、おんしらのように、そやつのギフトが効かぬものが引き取ってくれたほうが、安心できるしのう」
「・・・ありがとうございます」
僕は素直に頭を下げ、それから立ち上がった。
「では、確かに今回の件、僕たちが引き受けました」
「うむ、頼んだぞ」
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