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ソードアート・オンライン〜剣の世界の魔法使い〜
第T章:剣の世界の魔法使い
心意
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in the mission here of true ye――――」

 そして呼ぶ。その名を。かつて世界を滅ぼしかけた、殺戮の女神の名を。

「――――《死の大嵐(セクメト)》!!」

 次の瞬間。

 世界を壊すかと思えるほどの勢いの巨大な砂嵐が、ホロウ・アバターを襲った。砂は一粒一粒が非常に鋭くとがっており、内部に取り込まれたホロウのHPは恐ろしいスピードで減っていく。そして、それだけではない――――

『コォアアアアッッ!!』

 黒龍王の口から、黄金のブレスが発射される。《ゴールド・ブレス》。ブレス系攻撃最強の威力をもつ、《全属性》攻撃。

『―――――――ォォォォ……』

 滅びの嵐と黄金の輝きを受けたがらんどうローブの巨人は、爆散し、その姿を消滅させた。

『……やったな』
「はい。後はキリトさん達の救援にいかないと」

 
 ***


 キリトの二刀が閃光を纏って走る。しかし、ソードスキルの起動は全てヒースクリフに読まれてしまう。コクライの《殺人刀》もそのスペックを最大限まで発揮しているが、ヒースクリフのHPを減らすには至らない。

 すでにキリト、コクライ、ヒースクリフともにHPを大きく減らしていた。《結晶無効化空間》は解放されているため、キリトとコクライは交代でスイッチし、回復結晶(ヒールクリスタル)でHPを回復させていく。

「コクライ、後どのくらい残ってる」
「ヒバナの分までつかっちまっうことになるが、あと三つだ」
「奇遇だな、こっちも一緒さ。アスナのまでつかっちまったよ」

 無駄口をたたいていないと、圧倒的な恐怖と、絶望と、プレッシャーに叩き潰されてしまいそうだった。すでにヒースクリフの表情に余裕はなく、本気で自分たちを殺しに来ているのだということが分かる。ヒースクリフは暗黒のオーラを全身に纏い、心意の力を最大限に振るっている。

 ヒースクリフのオーラが輝きをまし、彼のHPが回復していく。ヒースクリフは、心意の力でほぼ無制限にHPを回復させていってしまう。これでは、いくら減らしても倒せない。

 すでにキリトとコクライの体には、どれだけ回復しても治らない傷が大量にできている。キリトの黒い剣《エリュシデータ》は刀身が半分になってしまい、耐久値が尽きかけている。

 このままでは、負ける。

「どうする……」
「……いちかばちかだ。俺達も《心意技》を使うしかない」
「な……!?」

 コクライの言葉に、キリトは驚きを隠せない。確かにヒースクリフとの戦いで、なんとなく《心意技》の出し方やコツなどは分かってきた。しかし、一度も使ったことの無い技を此処で使うというのか。SAOでは、『手に入れたばかりの力はすぐに使わない』ことが鉄則だ。付け焼
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