序章 手を取り合って
第2話 最初の願い≠最期の願い
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説明すると長くなる。
家事については、何度言っても同じ失敗をするダメな子たちだが、わざとではないらしい。
一向に改善が見られないので、ひょっとすると、そのようにプログラムされているからなのかもしれない――とは本人たちの談である。
本当かどうかは知らない。
八神家には、ボクを含めて6人の家族が住んでいる。
ボクこと八神はやて。
ヴォルケンリッターのシグナム、ヴィータ、ザフィーラ、シャマル。
管制人格のリインフォース。
両親は既に他界している。
けれども、頼もしい家族とともに支え合って生きてきた。
顔を洗い、眠気を払ってから、身支度を整え、鏡の前に出る。
その姿は――駒王学園の女子制服を着た八神はやての姿だった。
ボクが住んでいる町の名前は「駒王町」という。
――――ピンと来た方、ご想像の通りだと思う。
この世界は、なんと「ハイスクールD×D」という作品の世界である可能性が高い。
なぜリリカルなのはの八神はやてとして生まれたのかは謎である。
調べてみると「海鳴市」は存在しなかった。
クロス作品でもないらしい。
「神様転生」「オリ主」「TS」というキーワードが、瞬時に思い浮かぶ。
とにもかくにも、今日から晴れて女子高生。ぴっちぴちの1年生である。
そして、物語の舞台『駒王学園』に進学することになる。
ボクは兵藤一誠と同学年――つまり、原作という名の物語が始まるまで、あと1年。
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