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IS インフィニット・ストラトス〜普通と平和を目指した果てに…………〜
number-10
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私は、真っ白な世界の中にいた。右も左も真っ白で、上も下も真っ白だ。地面っていう概念がなさそうで、どうやって立っているのかが不思議でならない。
そんな真っ白な世界に立っているのは、私だけではなかった。視線を前に向ければ、二つの人影が見える。二つのうちの一つは、一体誰なのか分からない。黒で覆われていて、まるでまだ見てはいけないとかそういうことを訴えているような、……よく分からないけど、そんな感じ。もう一つは、見慣れた人だった。


私が愛してやまない人。愛しくて愛しくて、少しでも離れてしまうと切なささえ感じてしまうほどに愛おしい人。御袰衣蓮。それが私の大好きな人。幼いころから好きだった。でも、束さんには勝てないと思ってた。だったら私は、二番目でもよかった。私を見てくれたらよかった。更識家第十八代目当主、更識楯無として見られるのではなく、一人の女の子として。更識刀奈、私を私として見てくれればいい。


でも、私の目の前で蓮と黒いものは銃を向け合っている。
その途端、真っ白な世界に変化が訪れた。上下左右白で埋め尽くされていたのに、やたらと見覚えのある風景に移り変わった。――――すぐに分かった。IS学園ということを。でも、それは私の知るIS学園ではなかった。
辺り一面、瓦礫の山。校舎もほとんど壊れていて、壊れていないところを探す方が難しいぐらいだった。全壊。それが今見ている風景を言葉で表すのに一番だった。どうして私がこんなものを見ているかは分からない。だっていきなりこんな風景になったのだから。


きょろきょろと辺りを見渡していたが、それもとりあえず終わらせて、二人の方に顔を向けた。最初は、二人が何をしていたかなんて理解できなかった。銃を向け合っている。そう思っていたが、あの黒いものが蓮に向けているだけでない。あのボロボロになった校舎から僅かに見えたが、金髪が風に流れてスコープ越しに蓮を見ている少女。セシリア・オルコット。彼女の右手人差し指は、引き金に掛けられていた。


その瞬間、私の背中を何か得体のしれないものがゾワリと駆け巡った。悪寒がする。認めたくない。そんな事実を、目の前で起こっていることを。――――認めたくないっ!!


「だめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええええええええええっっっっっっっっっ!!!!!!!!」


自分でも驚くぐらいの叫びが私の口から出てきた。でも、目の前の二人は特に反応を示さなかった。聞こえていて無視するのではなくて、もともと私の声なんて聞こえていないかのように二人は引き金に指をかけた。


――ダァァン! ダァン!


………………………………………………………………。
銃声は二回聞こえた。私の目には、ゆっくりと時間が動いている様にしか感じられなかった。音が無くなって、
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