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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第42話 模擬戦での一幕
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何も無い。………だから私はそれを補うためにがむしゃらに訓練を続けてきましたがそれも無駄だと気づかされました。………皆に置いていかれないようにするにはどうすればいいか………それで思いついたのが、囮を使った誘導からの死角からの攻撃。その囮役になればなのはさんの様に防御も固い魔導師でもダメージを与えられる………」
「その結果が今のティアナの状態だよ?」

ティアナを見るなのはの目はとても冷ややかでティアナは思わず身震いしてしまうほどであった。

「………だけどこの作戦には必ず囮役が必要になる。囮を選ぶとしたらそれはやっぱり攻撃が一番弱く、だけど攻撃のバリエーションが豊富で相手の動きを抑えられる私が適任でしたから」
「………けど結果は私を倒すどころか、追い詰められてるよね?この奇策自体が今回の早期決着を招いたって分からないティアナ?」
「早期………決着ですか?」

なのはの問いに信じられない様な顔でそう答えたティアナ。

「そう、どの部隊だって指揮官がいた倒されちゃうとその場を立て直すのに時間がかかる。その間にどれくらいの被害が起こると思う?」
「………分かりません。でも今回は2人ですし、スターズなら私がいなくても皆優秀だから………」
「それでもだよ。指揮系統が崩れれば周りの状況も分からないし、どう動くべきか、撤退するべきなのか、そんな様々な指示を出していた人がいなかったら不安で一杯になるよ」
「だからそうならない様になるには私の自分の実力を上げなくちゃいけないんです。その為にはもっともっと訓練も応用を含めてもっと自分を変えていかなくちゃいけないんです!!どんなに気づついても、ボロボロになっても、元々劣ってる私が生き残るにはこれしか………」

しかしそこまで言ってパンッ!!と乾いた音が響いた。

「えっ?」

叩かれた頬の痛みを感じながらも呆然となのはを見る。

「………もういいよティアナ。今日は終わり」
「なのはさん………」
「自分を大事に出来ない人間にもう教える気もないから」

そう吐き捨てるようにティアナから離れるなのは。

「何よ………じゃあ私はどうすれば良かったのよ………!!」
「ティア………」

地面に降りたティアナはスバルとのすれ違い時にそう漏らしながら去って行ったのであった………




















「なのは」
「あっ、バルトさん………」

そんな事件が起きた模擬戦後、バルトと加奈の2人も早々に訓練を切り上げ、なのはの様子を見に来たバルト。
なのははバリアジャケットのままロッカー室のベンチに座り込んでいた。

「バルトさん、ここ女子用のロッカー室ですよ?」
「大丈夫だ、加奈に許可をもらった。今は俺となのはだけだ」

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