第T章:剣の世界の魔法使い
茅場晶彦
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後の王の証。
それだけではない――――ヒースクリフの横に、揺らめく影。それはだんだん形を作り、あの日――――すべてが始まった日に、上空に出現した《顔の無い巨人》をつくり出す。それも、二体。大きさはあの時の者の半分ほどだが、全長は二メートル以上ある。それにもまた、カラーカーソルが着く。わずかに赤みがさしているだけの黒。ダーククリムゾンを超えた、黒と赤の境界線。
それは、彼らがこの世界最強の存在であることを示していた。しかし、それでも勝負を投げるわけにはいかない。世界の、人々の命がかかっているのだ―――――。
立っている場所が歪む。真紅の水晶でできた《王の間》が、アインクラッド第七十五層の崩壊したボス部屋に《上書き》される。ヒースクリフの闇の波動は、一時的にこの場所をアインクラッド第百層、その最後の戦いの場に書き換えたのだ。
「来たまえ。君たちの本気がどれほどの者か、確かめさせてもらおう」
ヒースクリフが、闇を纏った剣を構え、地面を蹴る。キリトが、二刀を構えて迎え撃つ。コクライが、抜刀の構えをとる。ドレイクが、自らのもてる限り最強の魔法たちの詠唱を始める。
最後の戦いが、始まる。この浮遊城に閉じ込められた人々の命を賭けた――――この世界そのものの命運をも掛けた戦いが。
ヒースクリフの魔剣と、キリトの黒い剣が、激突する―――――
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