暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜剣の世界の魔法使い〜
第T章:剣の世界の魔法使い
茅場晶彦
[5/5]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
後の王の証。

 それだけではない――――ヒースクリフの横に、揺らめく影。それはだんだん形を作り、あの日――――すべてが始まった日に、上空に出現した《顔の無い巨人(ホロウ・アバター)》をつくり出す。それも、二体。大きさはあの時の者の半分ほどだが、全長は二メートル以上ある。それにもまた、カラーカーソルが着く。わずかに赤みがさしているだけの黒。ダーククリムゾンを超えた、黒と赤の境界線。

 それは、彼らがこの世界最強の存在であることを示していた。しかし、それでも勝負を投げるわけにはいかない。世界の、人々の命がかかっているのだ―――――。

 立っている場所が歪む。真紅の水晶でできた《王の間》が、アインクラッド第七十五層の崩壊したボス部屋に《上書き(オーバーライド)》される。ヒースクリフの闇の波動は、一時的にこの場所をアインクラッド第百層、その最後の戦いの場に書き換えたのだ。

「来たまえ。君たちの本気がどれほどの者か、確かめさせてもらおう」

 ヒースクリフが、闇を纏った剣を構え、地面を蹴る。キリトが、二刀を構えて迎え撃つ。コクライが、抜刀の構えをとる。ドレイクが、自らのもてる限り最強の魔法たちの詠唱を始める。

 最後の戦いが、始まる。この浮遊城に閉じ込められた人々の命を賭けた――――この世界(ソードアート・オンライン)そのものの命運をも掛けた戦いが。

 ヒースクリフの魔剣と、キリトの黒い剣が、激突する―――――
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ