第T章:剣の世界の魔法使い
死神たちの宴
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うな《十五超技》の持ち主が所々に見受けられる。
「……ヒースクリフさんも、本気出した感じだね」
「ああ。相当にやばいな、これは。あのチートなおっさんがこれほどまでにツワモノどもをかき集めるとは……」
ヒースクリフとは、一度だけ戦ったことがある。あの時、俺はあのおっさんがチートクラスの力を持つ……否、正真正銘のチーターであり、俺達『プレイヤー』では決して勝てない存在であることを知った。まぁ、俺があれを暴いちゃうのもなんかよくなさそうなので、今まで伏せていたのだが。というか俺も見間違いだと信じたい。ヒースクリフのHPが黄色になりかけたその瞬間、奴に届いたはずの剣がはじかれ、表示されたその文字――――
――――【不死存在】の文字が。
***
《黒の剣士》と《閃光》が姿を現す。たしかクラインという名前だったはずの赤髪の刀使いと、エギルという名前の斧使いが彼らに話しかける。どうやら顔見知りらしい四人は親しげに会話する。そういえばデュエルの時にシェリーナの隣に座ってたよなあのおっさん達。
しばらくして、転移門がひときわ大きく輝いた。現れたのは、真紅の鎧に身を包んだ《聖騎士》と、その配下の剣士たち。言わずと知られた《神聖剣》ヒースクリフと、《血盟騎士団》の幹部たちだ。
「諸君、今日はよく集まってくれた。知っての通り、今回のボス戦は相当苦戦することとなりそうだ。下手をすれば、攻略組が全滅、ということもあり得るやもしれん。しかし、我々なら必ず勝利を掴めると信じている」
ヒースクリフの言葉には、他人をひきつける力があった。段々攻略組達の士気が上がっていくのを感じる。
「では、ボス部屋の前まで回廊を開く」
ヒースクリフが、転移結晶とよく似た、しかしより濃密な青色のクリスタルを取り出す。おぉ……というどよめきが《攻略組》に走った。
《回廊結晶》。ゲート出口を設定した場所に、瞬時に転移できる高性能なアイテムだ。転移結晶が持ち主だけを対象としているのに対し、回廊結晶は効果時間終了まで何人でも目的tに送ることができる。上層の宝箱やモンスタードロップでしか出現しないため、非常に貴重で、プレイヤー同士の取引では高額で取引される。
ヒースクリフが最初にゲートを通る。その後、《血盟騎士団》やキリト達が続く。
「いこう、こーくん」
「ああ」
最後に残った俺とヒバナは、一つ頷きあうと、回廊の中に入って行った。
再び開けた視界は、アインクラッド第七十五層のボス部屋の目前だった。安全地帯になっているらしく、結構広い。装備の最終確認を行う。
「ヒバナ、準備いいか」
「うん」
俺はいつもの、
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