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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第220話】
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赤にし、胸の前で手を組むセシリアに、気の抜けた返事しか出来ない俺……。
「……ちょ、ちょっと待てセシリア。 確かにしたい事を聞いたけどさ、何でキスを迫るんだよ……」
「う……ひ、ヒルトさんが聞くからですわよ……。 ……あの六月以来、ヒルトさんと重ねた唇……毎夜夢に出てくる程ですもの……」
言って恥ずかしいのか、両頬に手を添えてセシリアは明後日の方向へと向く。
……まあ俺も、何度か夢に見てるんだが……。
「……だ、だからって……そう簡単にキス出来ないだろ。 ……したくないわけじゃないぞ? すればセシリア自身、傷付く結果にならないのか……?」
「……確かに、ヒルトさんにフラれたらと思うと胸が張り裂けそうな気持ちになります。 ……ですが――」
一瞬沈んだ表情を浮かべるセシリアだが、直ぐに真っ直ぐな瞳で俺を見つめ直すと――。
「あの時、こうすれば良かった……と、後悔したくありませんもの。 ……それに、少しでもヒルトさんがわたくしを意識してくださるのであれば……」
言ってから顔を赤く染めるセシリア。
その瞳から一滴の涙がこぼれ落ちる。
「あ、あら……。 うふふ、ごめんなさい。 ……少し、お見苦しい所を御見せしましたわね」
制服のポケットからハンカチを取り出し、流れ出た涙を拭うと精一杯の笑顔を見せるセシリア。
四月以来、二度目の涙を見せたセシリア。
正直……女の子の涙には弱い、特にセシリアみたいな子は滅多に涙を流すことなんて無いのだから。
「……今なら、誰もいないよな?」
「え? ……えぇ、いませんわよ……?」
「……でも、念のためこっち来て」
「あっ……。 は、はぃ……」
椅子から立ち上がり、セシリアの手を引くとその白い肌を真っ赤に染め上げ、奥の材料室へと入っていく。
中は狭く、ムードも何も無いのだが俺は――。
「……セシリア、言いふらしたりしないか……?」
肩に手を起くと、一瞬ピクッと身震いするセシリアは――。
「……えぇ、今回もわたくしの我が儘ですから……。 それに――もし、言いそうになったら貴方のその唇でソッと塞いでくださいまし……」
「……は、恥ずかしい事言うなよな? ……正直、ドキドキし過ぎて死にそうなんだが……」
「……うふふ、わたくしも……。 この胸の高まりが抑えられませんもの……。 触って確認……します?」
「……さ、流石に触るのは――」
「うふふ、冗談……ですわよ? ん……」
悪戯っぽく微笑むと、首筋に腕を絡ませ、身を預けるセシリアはいつかの様にキスを受け入れる体勢に――。
……何か、こうやって女の
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