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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第220話】
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った。
「あ、まず包丁向けるのは勘弁してくれ」
「あ……。 す、すみませんヒルトさんっ!!」
慌てて向けていた包丁をまな板に置くセシリア。
「んと……とりあえず何で包丁を持ったんだ?」
「はい? ……ヒルトさんが水を切ってと言いましたから……。 モーゼの様に切れるかわかりませんが、何とか実践してみようと……」
……多分悪気は無いんだ、ただ俺の言葉が悪いだけで。
「……んと、水を切るってのはさ。 容器の中にある水を抜いて、容器を空にする事だよ。 勿論、米は溢さないようにな?」
「……成る程、そういう訳でしたのね。 ……ISの専門用語より難しいですわ」
むぅっと眉を下げるセシリアは、言われた通り容器の中の水を抜いていく――と。
「……せっかく入れたのに抜くなんて……勿体無くありませんか?」
「……こうしないと、米の汚れはとれないんだよ。 抜いたら米を手で暫く磨ぐんだよ」
「……わかりましたわ。 ん……しょ……」
納得したのかしてないのか、表情が読み取りにくいセシリアだが言われた通りに米を研ぎ始める。
リズムよく、しゃりしゃりと米と米がぶつかる音が調理室に響き渡る。
……今日は珍しく、俺とセシリアの二人っきりだから贅沢な気がしなくもないが。
ある程度研ぐと、セシリアが口を開く。
「……ヒルトさん、そろそろ良いのでは……?」
「……そうだな。 じゃあまた水を入れてみて」
「はい、わかりましたわ……」
言われた通り、再度蛇口を捻り、容器に水を張ると――。
「……白く濁ってますわね」
「あぁ、本来ならこれが透明な水になるまで研がないといけないんだがそこまでやると次の日になるからな。 ……この工程を何度かやってから米を炊くんだよ」
「な、成る程。 ……調理する方も大変ですわね。 わたくしはいつもメイドが用意してくれてたので……」
「……その分、セシリアはオルコット家当主としてやるべき事してただろ? 身の回りの世話はメイドさんが、そのメイドさん達の給料等はセシリアが……ってね」
「うふふ、ヒルトさん。 見てもいないのによくわかりますわね?」
そう言って笑顔で此方に振り向くセシリア。
「ま、まあ何となくだよ。 ……ほら、また水を切って? ……包丁で切るのはダメだが」
「わ、わかってますわよ! ……もぅっ! ヒルトさん意地悪ですわ……」
軽く頬を膨らませるセシリアは、ちゃんと言われた通りに水を切って容器を空にし、再度研ぎ始める。
「ははっ、セシリアは何だかんだで意地悪しやすいんだよ」
「むぅ……。 もぅっ! ヒルトさ
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