第二十四話
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出来ません」
「天啓なんてそんなものですよ。じゃあ、二つ目は?」
「・・・野を駆ける狼。その遠吠えは緑から命を奪い、狼の駆けた後には豊かな緑が宿る。その緑を奪うことはかの狼にしか出来ず、奪おうとする悪には裁きが下る」
ふむ・・・豊穣神のようなものですかね?
天啓は降りてきませんが・・・いやな予感は、これでもか、というくらいにします。
「申し訳ないんですけど、天啓は降りてきませんでした。代わりに・・・これでもか、というくらいのいやな予感はするんですけど」
「私もそんな気がしています・・・」
「はあ・・・やっぱり、アー姉についてきてもらうべきだった・・・」
天啓は、近くに神がいるときにはかなり降りて来やすい。
まあ、アー姉は神性を封印してるから、少し降りにくいんだけど。その分はソウ兄にカバーしてもらえばいいし!
「・・・念のため、私はもう一度あの魔道書を見せてもらうことにします」
「何か追加で分かったら、電話してください。何か力になれるかもしれませんし。これ、私の携帯です」
「・・・すいません。登録のしかたを教えていただけますか?」
祐理先輩はそう言って、携帯を取り出しました。
「祐理先輩、携帯買ったんですか?」
「ええ、仕事の都合上買ったのですが・・・どうにも、使い方がいまいち分からなくて・・・」
「ほうほう・・・登録は、護堂先輩くらいですか」
祐理先輩に渡してもらい、電話帳を表示したら、プライベートらしき名前はそれだけが入っています。
「そうですね・・・使い方は、またあの先輩に直接聞いてください。私は説明が下手ですし、静花ちゃんの面白いところも見れそうですから」
「はあ・・・分かりました」
「とりあえず、私の番号と・・・神様クラスの問題が起こったときに護堂先輩に通じなかったときの緊急用として、ソウ兄のも登録しておきますね」
まず私の携帯宛にメールを送って、メアド獲得。ついでに電話番号も記しておいたので、後で登録しよう。
次に私の携帯からソウ兄のメアドを打ち込んだメールを送って、祐理先輩の携帯を少し弄って番号と一緒に登録。
「これで大丈夫です。フルネームで登録しましたから、カ行のところにあります」
「はい、ありがとうございます。では、私はまたあの魔道書を見せてもらいに行きます」
祐理先輩はそう言って、荷物を持って立ち上がりました。
「そういえば、今回のことって私に話しちゃってよかったんですか?」
「はい、大丈夫です。今回のことで新しい情報を得られそうならいいと、許可をいただきましたから」
なら、気にしないことにしましょう。
ついでに、何かあったときのためにソウ兄辺りに話しておくとしますか。
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