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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第二十話
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なぎながら、途切れ途切れに言葉をつなぐ二人。その最中にも射撃魔法が彼らを襲っているので、それらを捌きながら。

「こいつらだけとは限らんのにか?もしかしたら隠れてるだけで、他のエリアにもおるかもわからんぞ?それに温存たって、どうせ戦えば減るんやで」
「はぁ……仕方ない、か」

 あまり議論に付き合う時間もないため、クロノが折れた。確かにこの状況ではあまり時間をかけてもいられないし、直人の言うことにも一理あると感じたからだろう。

「わかった。少し時間を稼いでくれ」
「どんくらい?」
「1分だ」
「了解。こっから先、お前には指一本触らせん」

 数えるには短いようで耐えるには長い時間。しかし直人は、自分とジューダスの力に自信があったため、クロノの正面に出る。

「さぁ来いよ雑魚が!お前らまとめてこの俺が相手したるぁ!」

 そんな直人の挑発に乗ってきた数人の男達が、彼に突撃する。しかし、それら全てをうまく捌き、クロノまで届かせない。

「そいやそいやそいやそいやぁ!」
「くっそすばしっこい野郎が……後ろの奴を潰せ!」
「させるかこのボケ!」

 そして、クロノに仕掛けようとする不届き者は、直人の二挺拳銃によるチャージショットで落とされる。魔力へのダメージをかなり高めているために、並みの魔導士では一撃食らえばそれまで維持していた魔法効果が全て消滅させられるほどだ。

『直人、行けるぞ!』
『よっしゃ、一旦退くわ!』

 長いようで短かった一分が経ち、クロノの準備が整ったことで、直人に念話が届く。彼がクロノの近くまで退くと、クロノが攻撃を開始した。

「スティンガーブレイド・エクスキューションシフト!」

 すると彼の足元に魔方陣が展開され、その周囲にはスティンガーブレイドと呼ばれる魔力刃が無数に浮かんでいた。

「処刑、開始!」

 エクスキューションの名の如く、浮かんでいた魔力刃が敵に向かって飛んでいく。しかし、いくら処刑とはいえ本当に殺すわけではない。魔力刃一つ一つを環状魔法陣が取り巻いており、発動時に一斉に目標に狙いを定めるのが印象的。また、魔力刃の爆散による視界攪乱の効果もある上、直撃時のダメージも大きい。クロノが放てる現在最高ランクの範囲攻撃魔法と言えるだろう。難点といえばチャージ時間が長いことと、数多くの魔力刃を同時に扱うため、扱いが難しいことだ。最大魔力があまり大きくない変わりに、魔力制御を徹底的に鍛え上げた彼だからこそ編み出せた魔法である。

「うっひゃぁ……流石執務官殿。えげつない」
「呆けている暇はないぞ。すぐに引き返……がはっ!?」
「ッ!?誰や!?」

 しかし、クロノは後ろから何者かによって蹴り飛ばされ、言い切ることはできなかった。そしてそのままその何者か
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