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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第二十話
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振り上げた。彼女は一旦バックステップでかわすが、竜二はさらに踏み込み振り下ろす。しかし、彼女は動かなかった。否、動く必要がなかった。
「な……にィ!?」
振り下ろされた竜二の刃を、掲げた右手の先に展開した不可視の障壁で防いだのだ。
「なるほどなぁ……まぁ、それくらいしてもらわんと困るわな……うおっ!?」
それに対し、竜二も嗜虐的な笑みを浮かべて一旦バックステップ。しかし、彼はそのまま吹っ飛ばされる。
「くぅっ……なんや今の……?」
『おそらく、先程の障壁を拡大展開したものでしょう』
『そういうことか。ぶち抜けるか?』
『この装備では厳しいかと……』
吹っ飛ばされてもすぐ立ち上がり、アスカと念話で対策会議。しかし、目の前に集中しすぎるあまり、周りに目をむけられていなかったのは、今回における彼の失策といえるだろう。
「おい竜二」
「なんやヴィータ……いてっ!?」
いつの間にか彼の横にいた赤い影、ヴィータに、彼女のデバイスで思いっきり殴られた。
「なんだってのはこっちのセリフだ。いきなりケンカ吹っかけやがって、どういう魔法使うかも知らねぇ癖に単騎で突撃なんかしてんじゃねぇよ」
「ぐっ……」
正論を突かれればぐうの音も出ない。はやてのそばにいる少女の姿からイメージはし辛いが、彼女も歴戦の騎士の一人なのだ。
「しかもオメェ自分で言ってたよな。あくまであいつの相手をすんのは、はやてが戻ってくるまでの時間、あいつの動きを止めるためだって。なのに何勝手な真似してんだよ」
「ぐぬぬ……は、反論できねぇ……」
「強そうな奴見ると戦わねぇと気がすまねぇなんてシグナムだけで充分なんだよこのイノシシ野郎。そこで座って頭冷やしてろ」
「くっ……」
この場は完全に竜二の負けである。彼は一旦武装を解除し、待機状態になる。
「はやてが心配なのは、お前だけじゃねぇぞ」
「……ああ、よくわかってる」
「ならそこからしばらく動くな。アイツの相手はあたしらヴォルケンリッターが努める」
「すまん」
鉄槌を担ぎし赤い騎士は竜二にはっきり戦力外通告をすると、竜二を吹っ飛ばして以降動きを見せない闇の書の意思へと悠然と向かっていく。その背中を見た竜二は、こう漏らさずにはいられなかった。
「ちきしょう……はやてにべったりのガキな癖しゃぁがって、クソかっけぇやんけ」
同時に苦笑も漏れようというものか。するとそこに、なのはとフェイトが駆けよってくる。
「竜二さん!」
「ああ、なのはちゃんにフェイトちゃんか。みんなにはみっともないとこ見せてもうたなぁ……」
「ええ、そうですね。ですからこれからは、強くてかっこいい竜二さんでお願いします」
「私もまだまだ、竜二さんに教わらなき
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