暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第二十話
[4/10]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ムズアップまでしてみせた。全員が固唾を飲んで見守る中、その魔力光はものすごい速度ではやてを車椅子ごと包むかのように覆っていく。

『アスカ、アサルトモード!』
『了解!ブラスト起動確認、発進します!』
『ブラスト機動部隊、出撃するで!』

 竜二が戦闘に備える。するとこの状況で、クロノの通信機に反応があったために彼は急いでディスプレイを表示した。

「艦長、何かあったのですか?」
『緊急事態よ!正体不明の魔力反応がその地域に多数現れたわ!』
「なんですって!?どこに!?」
『西北西6キロ先に魔力反応!すぐに現れるわ!全員警戒態勢を!』
「了解!」
「何事や?」

 ただならぬクロノの様子に直人が反応した。

「おそらく、以前からフレディ一佐を追いかけていた連中が網を張っていたんだろう……正体不明の勢力がまた現れた。こないだの解析もまだ終わっていないというのに……」
「ほなそれは俺の仕事やな。ジューダス!オールラウンドモード!」
「Yes sir.Stand by.」

 すると直人もすぐに大剣と二挺拳銃のスタイルになり、戦闘態勢に入った。クロノも自らのデバイスであるS2Uを強く握り締める。

「何だと!?おいちょっと待て、さっきの話を聞いていなかったのか!?」
「じゃかあし!俺が行かな誰が止めるんや!」
「こんなことになれば、間違いなくフレディ一佐が出てくる。あの人に任せればいいじゃないか!」
「お前それ本気で言うてんのか?あの男が本当に噂通りの男なら、こんなところで任せたら死体の山が出来上がるわ!」
「だが今優先するべきは……」
「ふざけんな!ガキがこんなとこで命の勘定なんかせんでええねん!」
「ガキ……だと……?今更僕を子供扱いするのか!」

 クロノが流石にその一言に対して頭に血を上らせるが、直人はもはや取り繕いもせずに言葉を叩きつける。

「ああせや。いくら偉かろうが、いくら強かろうが、ワレは今何歳や!まだ親の保護下におらなあかん年ちゃうんけ!」
「ふざけるな!僕はもう子供であることを捨てて執務官になったんだぞ!ここに来て大人に甘えてられやしない!」
「ほざくなガキ!人生経験が足らん、人付き合いも足らん、そんな人間がこんな状況で頭も冷やせずにどんな判断下すんじゃ!」
「言わせておけばっ……いい加減に!」

 互いの怒りが爆発寸前だが、直人はアースラから送られてきたマップを確認すると、切り上げるかの如く拳銃を抜いて駆け出した。

「それにここでガタガタ揉めてる時間なんかないやろが!ここまで到着されたら終いなんやし、俺はもう行くで!」
「おいちょっと待て!話はまだ終わっていない!」

 クロノの制止を無視し、高速飛行で最前線に向かう直人。一筋の赤い閃光が伸びていった。

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ