入学前日
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
たって
「先生!?」
「は、はいそうですけど?」
「………世も末だな」
「はい?」
俺は遠い目をしてそう呟いた。
「何でコイツはグルグルの簀巻きにされているんだ?」
そう、俺の今の状態は手足首に錠をしてその上に紐でグルグルの簀巻きにされていた。
なぜなら……
「えぇ、彼はここに来る車の中で十回飛び降りて逃げてるんですよね」
ーーまさかコイツもIS乗りだったなんて、もう、不幸だァァァァ!
俺は心で泣きながら、態度は平然とした表情で
「俺を家に返せ……」
「駄目に決まってるだろ」
即却下された………
「俺はIS何かに乗れるわけがないだろ!?きっと誤情報、人違いだって!」
「………貴様、なぜそこまで嫌がる」
織斑千冬は怪訝な顔をしてそう言ってきた。
「ISには嫌な思いでしかない」
「どんな思い出だ?」
少しイラッと来た。
ーーなら、思い出させてやるよ……!
「どっかの白騎士に俺の人生を壊されたからだ……なぁ?ーー」
あの最悪の場面を思いだし、ありったけの憎しみを目の前の女にぶつけ
「織斑千冬さんよぉ!」
その名を呼んだ。
「き、貴様はあの時の………!!」
ーーようやく思い出しやがったか!!
千冬は驚き、山田先生はハテナマークを出している。
「そのせいで俺は孤独に暮らしてんだよ!もう、邪魔をしないでくれ!」
千冬は少し顔を俯かせ、小さな声で
「私だって………あんなことは………したくはなかったさ……だけどな!あのときも言っただろ?ああしなければ!日本は終わっていたんだぞ!!」
「そうだけどな、それでも俺は忘れられねぇんだよ……あのときの記憶を……」
そして、
ーー前世で同じ淋しかった日々を思いだしちまうんだよ………
「だから、俺はこの学園には入らないと言うか入りたくない。」
そう言うと、山田先生が前に歩みでて、俺の頭を撫で始めた。
「……何しやがる?」
「霧瀬君?君がどんな過去を背負っているかは、私には分からないよ?……でもね、孤独だと言うなら此処にいる方が良いんだよ?」
「ふざけんな、寂しいからこの学園に入ってどうしろって言うんだよ」
「友達を作ればいいじゃない」
その言葉に俺は
「出来るわけがねぇ、ってか出来ちゃいけねぇんだよ」
ーー俺に関わったらどんな目に合うか分からねぇ………
山田先生は俺の頭を撫でながら
「どうして?」
「あんたは知らないのか?『死神』それが俺だ………」
それを聞いて二人は少し驚く顔をして
「それがどうしたの?」
「な!?怖くねぇのか!?初対面で誘拐紛いをして車からハリウッドのアクション並みに飛び降りるのを見て!!」
そう言うと、心外と言わんばかりに
「そんなことすでに調べてあるわよ、それを踏まえて霧瀬君に入って貰いたいの」
「何のためにだ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ