第160話 『飛捕』
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一足先に階段を最後まで上り切ったナツが目にしたのは、遥か遠くまで続く静寂に包まれた草原と、半透明の空だった。半透明だから透けて映像のマトー君が見える。
エ「空中に、草原だとっ!?」
後から来たルーシィ達も目の前に広がる光景に目を見開く。すると、ナツ達の目の前に小さな白い羽の生えた金色の球体が飛んできた。球体に赤い妖精の尻尾の紋章に「A」と書かれている。
ナ「何だこれ?」
ナツが手に取ろうとすると、ナツの手から逃げるように白い羽をパタパタと動かして飛んでいった。
マト『皆さんステージに着いたようなので『飛捕』のルールを説明致しますカボ。』
口が動かないマトー君が身振り手振りで話し始めた。
マト『先程皆さんがご覧になられた自分の魔道士ギルドの紋章が描かれた白い羽の生えた金色の球体・・・この飛び回る球体をステージ内で捕まえるのが今年の予選の内容ですカボ。もちろん、魔法を使って捕まえるのもアリですカボ。』
グ「去年と比べて随分シンプルだな。」
ナ「楽勝じゃねぇか。」
ナツが炎を纏った左拳を右手の平にバフッ!とぶつけ、グレイが口角を上げる。
マト『皆さんの中に「シンプル」「楽勝」だと思った方はございませんかぁ?』
表情を一切変えず、マトー君が問う。ちなみに、妖精の尻尾Aではナツとグレイ、妖精の尻尾Bではマヤとリョウが「シンプル」「楽勝」と思った。
マト『この『飛捕』は聞いただけではとても簡単そうに思います。が、実際にやってみるとかなり苦戦するカボ。それが、『飛捕』。なので、「シンプル」「楽勝」と思った方、後で後悔すると思うカボよ。』
マトー君が言ったとおり、本当に『飛捕』は見た目以上に苦戦するのか?
マト『飛び回る球体をいち早く捕まえる事が出来た上位12のギルドが大魔闘演舞に出場出来るカボ。』
ル「58から12・・・一気に46ものギルドが減っちゃうのぉっ!?」
エ「だが、去年より4つも多い。」
ウェ「最終的には、6つになっちゃいましたしね。」
去年より有利なのか不利なのか?
マト『それでは、大魔闘演舞に出場出来るよう、健闘を祈っているカボよ。大魔闘演舞予選、『飛捕』・・・スタートカボォォォッ!!』
マトー君の合図と共に、大魔闘演舞予選、『飛捕』が始まった。
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