暁 〜小説投稿サイト〜
Element Magic Trinity
言葉以外の伝え方
[2/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ったく・・・膝蹴りキツイのいっとくか?」

その様子を呆れたように見るラクサスと、椅子から立ち上がり苛立ちを顔に浮かべるアルカ。
下手をすれば漫画などに出てきそうな「怒りで額の血管が浮く」光景が見れるかもしれない。

「あのガキ共、またやってるよ」
「本当ひでー世代だな。数年後のギルドを想像したくねーぜ」

そう言うのは、喧嘩を遠くで見ていたマカオ(当時30歳)とワカバ(当時30歳)。
マカロフが口を開く。

「反発するのは認め合うからこそ。奴等には互いの顔がハッキリ映っておる。なーんも心配する事はないわい」

文句を言うマカオとワカバに、ニカッと笑って見せるマカロフ。
そんな会話をしている中、喧嘩は治まりを見せていた。

「俺の卵・・・どこ行ったんだよ・・・」

喧嘩が終わり、大切にしていた卵の行方が分からなくなったナツの目に涙が浮かぶ。

「泣くなよナツ・・・可愛いなぁ」
「泣いてねぇよ!」
「その辺にしないか、ミラ!ほら・・・ナツも泣くんじゃない」
「そうだよナツ、泣かないで」
「泣いてねぇよ!」

ミラとエルザ、ルーに言われ、ナツは泣いていないと否定する。
が、その目には涙が浮かんでいた。

「卵・・・」
「リサーナちゃんも泣かないで。大事にしててもなくなる物もあるんだから」

リサーナの目にも涙が浮かび、サルディアが優しく励ます。
すると、そこに1人の人物がやってきた。

「ナツ・・・リサーナ・・・ゴメン。盗んだわけじゃねーんだ」
「エルフマン!?」
「卵!」

その人物とは、エルフマン。
今の姿からは想像できない程に大人しそうで、まさか6年後に「漢」と叫ぶ男になるとは誰も思わなかっただろう。
そしてそのエルフマンは、ナツ達の卵を抱えていた。

「2人だけじゃあっためるの大変かなって思って。夜・・・冷えるだろ?でも、俺・・・魔法上手く使えねーから、恥ずかしくて1人でこっそりやってたんだ」
「そうだったのかー!」
「ありがとう、エルフ兄ちゃん!」

事情を聞いたナツ達は、卵の無事を確認し喜びの声を上げる。
その時―――――――







ピキッ











卵に、小さなヒビが入った。
それを見たギルドメンバーは騒然とする。

「う、生まれる!」
「おおっ!」
「おいっ、どけよ!」
「バカっ!あまり押すな!」

我先に卵から生まれてくる生き物を見ようと、卵の前に集まるメンバー達。
そしてピキキキ・・・と卵のヒビが大きくなり――――――

「え!?」

誰よりも早く1番前を陣取っていたスバルが声を上げた。

『ネコ!?』
「「わぁっ!」」

何故なら、生まれてきたのは、小
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ