暁 〜小説投稿サイト〜
IS<インフィニット・ストラトス> ―偽りの空―
Development
第十七話 真実の一端
[6/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
てよく学園に通えたな……。

「それは、しーちゃんが女の子として違和感がないからじゃない?」
「それ以上僕の傷を広げないで!」

 そんなに違和感ないか……、確かに最近男として行動してなかったから男に戻れる自信もなくなってきたよ……。

「そんなことより、しーちゃんがISを動かせる理由もわかったよ」
「そんなことって言われるのも酷いけど、その理由は気になる……かな」
「まぁ、さっきの話が答えなんだけどね。えっと、ISは操縦者の遺伝子情報を読み取って適性を判断、稼働するんだけどそれはいいかな? でね、量産機は稼働の度にそれを読み取って、停止するたびに情報を書き換えているの。それに対して専用機は初期化する際に操縦者の情報をインプットして、それ以降はそれと整合することで判断するんだよね。初回は量産機同様に適性云々、つまり男女の判断も行っているんだけど、二度目以降は遺伝子情報の整合しか確認していない」
「つまり、あらかじめ登録された遺伝子情報と同じであれば、たとえ男であろうと操縦できる」

 それが、僕が月読を操縦できても量産機が操縦できない理由……。
 
「さっすがしーちゃん、理解が早くて助かるね。でねでね、月読がしっかり初期化されなかったのはしーちゃんと本来の操縦者との遺伝子に僅かな食い違いがあったからなんだよね。もとは一人だったからか、操縦者として認識されたみたいだけど」
「まぁ、本来は一卵性の双子かクローンでもなければそこまで遺伝子情報が一致することがないんだろうね、でも一卵性の場合は本来は性別が違うことなんてあり得ないから、男性操縦者なんてそうそう出て来ない訳か」
「それが、そうでもないんだよね〜」

 本来ならば、あり得ないという僕の言葉を束さんは満面の笑みを浮かべながら否定する。その表情はいつもの……悪戯をする子供のような笑顔だった。

「……今度はなにしたの?」
「ぶー、何があったの? って聞くもんじゃない、普通は? まぁ、正解だけどね。いっくんって知ってるよね、ちーちゃんの弟の」
「うん、会ったことはないけどね」

 織斑一夏、僕より一つ年下で、千冬さんの弟。何度か話は出てきたけど直接会ったことはなかった。ちなみに、一時期束さんの妹の箒ちゃんと仲が良かったらしい。所謂幼馴染というやつかも。

「……まさか?」
「むふふぅ、ちーちゃんが昔使った白騎士のコアが残っててね、その登録データといっくんのデータがかなりの割合で一致しててね……ちょちょいと細工したらいっくん、IS動かしちゃった」
「えぇ!?」
「紫苑様、いま世間では世界初の男性操縦者の出現に大騒ぎになっております」

 そう言いながら、クロエが僕に新聞を渡してくれた。そこには織斑一夏君の写真が一面に掲載されており、様々な憶測が記事に記
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ