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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第218話】
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 整備室に辿り着き、ドアを開けて入ると中はもぬけの殻だった。

 てっきり更識さんがサンドイッチでも頬張りながら作業でもしてるのかと思ったのだが……。


「……まあいいか、ずっと根つめて作業しても上手くいかないだろうしな」


 そんな独り言が整備室に虚しく響き渡る――。

 借りた道具一式を元の場所に戻すと、俺は整備室を後にした。

 ……よくよく考えたら、誰もいないのに整備室開けっ放しは無用心な気がするが……もしかすると奥に先生が居たかもしれない。

 一瞬そんな風に考えると、独り言を呟いたのが恥ずかしく感じた――。


――1025室前――


 駆け足気味で戻ること凡そ十分。

 少しラウラを待たせたから怒ってるかなと思いつつ、ドアを開けて部屋に入って開口一番に――。


「悪いラウラ、駆け足で戻ったんだが――……って、あれ?」


 室内を見渡すが誰も居ず、机の上に部屋の鍵とパンの入った袋だけが置かれていた。


「……居ない? 部屋に戻ったのか、あいつ……」


 そんな呟きを息を吐く様に言うと、微かに耳に聴こえてくるシャワーの音。

 ……確か、俺はちゃんとシャワーを止めた筈なんだが……。

 そう思っていると、シャワーの流れる音が止んだ。

 ……まさかとは思うが、ラウラがシャワー借りたのだろうか?

 いや、まあシャワー浴びるのは何も思わないが――シャワーを借りる意味が解らない……。

 もやもやと考え事をしてると、カチャッという音と共にラウラが身体にバスタオル一枚巻いた姿で現れた。

 眼帯も外してるせいか、金色の左目が輝いてる様に見える。


「む? 戻ったかヒルト。 すまないがシャワーを借りたぞ。 ……鍵、閉めておくぞ」

「へ……?」


 そんな間の抜けた声を気にせず、ラウラは部屋に鍵をかけた……。

 ……鍵をかける意味が解らないのだが……。


「……てかラウラ、制服を着ろよ。 年頃の女の子がバスタオル一枚身に纏っただけだと――」

「む? ……ヒルトは、この格好嫌いなのか……?」

「いや、嫌いじゃないけどさ……これじゃまるで……」


 これからエッチしますよーって、誰かに見られても誤解を招くし……。

 頭をポリポリとかくと、ラウラはそのままの格好で近づいてきた。


「……ヒルト」

「な、なんだ? ……と、とりあえず俺としてはラウラがその格好で居ると落ち着かないから制服に着替えてほしいが――」

「……少しはドキドキしたのか……?」

「へ……?」


 また間の抜けた様な声が出る俺――言葉の意味はわかるのだが……。


「こ、こんな格好で迫られてドキ
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