第六十四話 戦いを止める為にその十四
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ナタウンは観光地でもあるがそれとは別の顔もあるのだ。
「アメリカのチャイナタウンは」
「マフィアの拠点でもありますから」
チャイニーズマフィア、彼等のだ。
「ですが日本ではそうではありません」
「完全に観光地となっているね」
「そうです、この神戸も横須賀も長崎もです」
日本のどの中華街もだというのだ。
「マフィアとは関わりがないので」
「それは彼もだね」
「そうです、ですが」
それでもだというのだ。
「願いと悩みの中にあります」
「その二つの間にいるんだね」
「それが彼です」
「成程ね、人間らしいね」
領事はスペンサーから聞いた王をこう評した。
「実にね」
「人間らしいですか」
「人間は悩むものだよ、願いを持っていてね」
「だからですか」
「そう、彼は人間らしいね」
「願いと悩みが」
その二つがだというのだ、そう話してだった。
スペンサーも頷いた、そして二人でデザートであるごま団子を食べた、そのうえで今はこの店を後にしたのであった。
第六十四話 完
2013・4・9
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